著作権は、作品の価値が高まるのを阻害する何かを創作した人が、自分の創作物をコントロールするのは当然だ。なぜなら、それが著作権というものだから。私たちはそう考えるかもしれないが、そもそも著作権とは一体、なんのためにあるのだろうか。たとえば、子どもの頃、誰かがおもしろい遊びのルールや言葉を「発明」すると、みんながそれを真似たり、アレンジして「進化」させたことを思い出す。あるいは、宴席で流行りの芸人のものまねをする人もいるかもしれない。そこに芸人本人がやってきて、「これは自分が考えた芸なのだから無断で使うな」と言ってきたら? 正しいかもしれないが、どこか釈然としないのも確かだ。遊びのルールや言葉、芸人のセリフや身振りは、ほかの「モノ」とは違って、他人が使っても減ることがない。文章や映像、音楽もそうだ。そして、多くの人がそれを使うことで、価値が上がるとすら言ってもいい。 逆に言えば、どれだけおもし
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