冒頭から他サイトからの孫引きで恐縮だが、アランは『教育論』において 何度も読むこと、暗誦すること、さらにいいのは、ゆっくりと、版画家の慎重さで書くこと、立派なノートに、美しい余白をとって文字を書くこと、充実した、均衡のとれた美しい文例を筆写すること、これこそ、思想のための巣をつくる優れた、柔軟体操である。と語ったらしい(林明夫, 「ノート」の作り方を考える──役に立つノート作りの基礎知識. 開倫塾)。現代の若者の一番の贅沢は、こうしたノート作りと言えると思う。紙もインクも安いものであり、若者が本当に充実した一生保存するに値する美しいノートを作成するのを妨げるものは何もないだろう。ノートは実用的そして、そうしたノートは贅沢なだけでなく、有益であり、受験などというセセコマシイ目的に対しても効率的だと私は思う。 もちろん受験に学校の授業ノートを使うという発想は、私の学生時代にはあまり一般的ではな