タグ

2012年12月18日のブックマーク (2件)

  • 日本のITはなぜ終わったのか (2/2)

    企業を呪縛する長期的関係 このような日の新陳代謝とグローバル化の遅れの背景には、日企業の組織特性がある。日の製造業が戦後、高度成長したときは、欧米の技術をまねて、低賃金で生産することができた。このときは急速に変化する市場や技術に対応して、柔軟に対応する組織が有利だった。労働者は一生ひとつの会社にいるので、いろいろな部署を転々として「何でも屋」になる。大企業は得意先からシステムを受注して下請けに丸投げする「ITゼネコン」になり、ソフト開発は下請けが行なう。 こうした構造を支えているのは、企業組織や系列の中で維持される長期的関係である。これは典型的な資主義の想定している物的資による企業統治ではなく、人的資を「暗黙の契約」で長期的に拘束するシステムだ。これはローカルな共同体で成り立つ伝統的な社会では広く見られるが、都市化して人の移動が多くなると長期的関係を維持することがむずかしく

    日本のITはなぜ終わったのか (2/2)
  • 日本のITはなぜ終わったのか (1/2)

    ジョブズはもう日には生まれないのか スティーブ・ジョブズの死去は、世界に大きな衝撃を与えた。彼については多くのコメントがあるので、ここでそれに付け加えるのはやめておこう。むしろ問題なのは、かつてはソニーやホンダを生んだ日起業家精神を失い、ジョブズのようなイノベーターが生まれなくなったのはなぜかということだ。 一つは、どの企業でも起こることだが、経済が成熟するにつれて企業の規模が大きくなり、経営者も年を取り、守るべきものが増えてくるということだ。アップルのように売り上げが年間400億ドルになってもイノベーションを持続できる企業は珍しい。普通は役員が多くなるとコンセンサスで意思決定が行なわれるようになり、とがった製品を出すことが困難になる。これ自体は避けられない。 問題は、古い企業が老化する一方で、新しい企業が出てくる新陳代謝が起こらないことだ。これにはいろいろな原因があるが、最大の問題

    日本のITはなぜ終わったのか (1/2)