ここには多くの人が思う「華やかな京都」は、ない。長い間「誰も知らない、知ろうとしない」場所だったところは、それでも時代とともに大きく変化しようとしている。まさに今、この瞬間だけ見ることのできる「昨日と明日をつなぐ今日の、京都」へ。 新しい時代を静かに待つ<崇仁地区>へ 京都駅から歩いてたったの数分。 だけどここには<京都といえば>とガイドブックを賑わしている高級そうな老舗和菓子屋も、おしゃれな今風の町屋カフェもありません。 この日はあいにくの曇り空でした。 それでもさすが夏の京都、待ち合わせ場所で京都の案内人を待つ間ただ数分立ってるだけで汗がぶわっと吹き出すほどの暑さにため息交じりで空を見上げます。 見上げた視界には 雨が降りそうで降らない湿気だけを蓄えた分厚い雲と、 時々申し訳程度に覗く青空、 そして古びた団地。 自分の知る「京都」とは違うその光景に戸惑っていると、自転車で通り過ぎた近所
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