加藤智大死刑囚の弟が自殺――。 それを知ったのは、先週発売された週刊誌でのことだった。 享年28歳。兄が「秋葉原無差別殺傷事件」の犯人であるという現実は、この6年間、どれほどの苦痛を彼に与え続けただろうか。 「週刊現代」4月26日号には、そんな彼(A男とする)の手記が紹介されている。 事件当日、着の身着のままアパートを出てからの、職と住居を転々とする日々。しかし、引っ越して1ヶ月もするとマスコミの人間が彼のもとを訪れる。「やっぱり逃げられないんだな」という諦めにも似た思い。が、そんな中でも、「希望」はあった。恋人ができたのだ。 事件のことを打ち明けると、恋人は「あなたはあなただから関係ない」と言ってくれる。しかし、結婚の話になると、交際を認めてくれていた彼女の両親は猛反対。結局、2人の関係は破綻してしまう。 A男にとって辛かったのは、彼女から言われた「一家揃って異常なんだよ、あなたの家族は