◇町田の山下さん、15歳で事故死した長男にささげ ◇「息子と一緒に作ったような気持ちです」 3年前、15歳で事故死した自閉症の息子にささげる映画「ぼくはうみがみたくなりました」が完成し、東京都写真美術館ホール(目黒区三田)で上映されている。父親で企画、原作、脚本を担当したNPO理事長の山下久仁明さん(48)=町田市在住=は「息子と一緒に作ったような気持ちです」と話す。 長男大輝(ひろき)君は単語程度の言葉しか出ない重度の自閉症だった。映画は自閉症をもっと知ってもらいたいと、山下さんが02年に出版した同名の小説が原作だ。脚本家でもある山下さんは「本業を生かし小説を映画にしたい」と大輝君が19歳になるまでの完成を目指した。 インターネットで制作費のカンパを呼びかけ始めた06年3月のことだった。大輝君は自宅近くの線路を歩いていて電車に接触し亡くなった。支援の輪は広がり、3年間で1000人以上から
自閉症を描いた映画が相次いで公開されている。家族らの思いが詰まった作品だけでなく、一般の恋愛映画にも自然な形で登場するようになった。銀幕での「活躍」は、社会の理解にどう役立っているのか。(梅崎正直) 自らの進路に迷いを感じている看護学生、明日美の前に現れた1人の青年。車のフロントガラス越しに彼女を見つめる青年に、突然の雨が降り注ぐ。「ぬれるよ……」。青年を助手席に乗せて海へ向かうが、言葉のやりとりが成り立たない。青年は自閉症だった――。 公開中の映画「ぼくはうみがみたくなりました」の一場面だ。主人公の明日美(大塚ちひろ)が、初めて接する自閉症者に驚き戸惑いながら、出会いを通じて人生への希望を取り戻していくストーリーだ。 自閉症は先天的な脳機能の障害で、言葉やコミュニケーションに問題を抱えやすい。作者の脚本家、山下久仁明さん(48)は自閉症児の父親だった。息子の大輝(ひろき)さんが3歳の時に
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