「虫歯原因菌選択的溶解酵素の実用化」 研究代表者:広島大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 菅井 基行 研究者名(所属) :菅井基行,小松澤均(広島大学大学院医歯薬学総合研究科) 実施場所:広島大学大学院医歯薬学総合研究科 研究期間:平成 16 年 4 月 1 日∼平成 17 年 3 月 31 日 1. 背景 細菌はその外層にペプチドグリカンとよばれる高次構造を有する。細菌にとって,こ のペプチドグリカンはその厚さに関係なく,細菌の生命維持および形態の維持のために なくてはならない。細菌は通常,内部浸透圧が高く,約 20 気圧の圧力がかかっている。 この圧を受けとめているのがペプチドグリカンである。ペプチドグリカンはメッシュ構 造を持つ一つの巨大分子と言うことができ,メッシュに少しでも綻びが生ずると,そこ に内圧が集中して菌は破裂して死んでしまう。このメッシュの構成成分はペプチドとグ