現代人の顎は明治〜昭和初期に生まれた人と比べても、主として食生活の変化によって確実に細くなっています。 食べ物を食べやすく加工して軟食化すると食事を噛む必要性が少なくなり顎を動かす筋肉(側頭筋、口輪筋)が衰え、顎を含む顔面頭蓋が退化して小さくなります。卑弥呼の時代での1回の食事当たりの咀嚼回数は約4,000回で現代人は約600回といわれる程の差があります。 確かに顎が細くなればカッコよく見えますが、一方で大変な問題が発生します。歯列や咬合に問題が生じ、姿勢が悪く脊柱が曲がり、気力、体力、知力に決定的な影響を与え多くの病気や症状を発生する様になります。 例えば、一本の歯の萌出状態(位置、高さ、角度)に狂いがあると、上顎の歯は上顎骨に固定され、その上顎骨は頭骨にくっついて一体化していますので、自由に動かせる下顎の位置がズレてしまいます。 下顎位に偏位が生じると頭部の重心が狂い頭が傾き反応的に脊