日経ビジネス9月23日号の特集「判断力低下社会」では、アクセルとブレーキの踏み間違い事故のような高齢化に起因する問題について取り上げた。高齢者の運転能力の低下を懸念する世論が強まるなか、自動車メーカーはどう対応しているのだろうか。自動ブレーキのような安全機能は急速に進化しており、テクノロジーで補う余地は広がっている。 カメラやセンサーで周囲の車両や人を認識し、ブレーキなどと連動して衝突を防いだり被害を軽減したりする技術は、新型車の標準的な装備になっている。先駆けとなったSUBARUの「アイサイト」に始まり、大手メーカーが多くの車種に搭載済みだ。車線の逸脱を音で知らせる機能も広がっている。 ここに来て、一段上の安全機能が浸透してきた。ホンダが8月に全面刷新した軽の主力車「N-WGN(エヌワゴン)」は安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全車に標準装備した。自動ブレーキの夜間性能がとりわけ