1/24 スクロールで次の写真へ 寄生戦闘機 マクドネルF85 欧州大陸で第2次世界大戦が始まったことを受け、米陸軍航空隊は1941年、米本土から欧州の敵国を直接攻撃できる超長距離爆撃機の開発計画をスタートさせた。当時の技術力では、そこまで長大な航続力を持つ爆撃機を製造することは困難だったが、もっと難しいのは、その爆撃機を護衛する戦闘機の開発だった。機体が小型で乗員も少ない戦闘機に爆撃機並みの航続力を期待するのは無理だと考えた米陸軍は、爆撃機並みの航続力を持つ母機の内部に小型の戦闘機を搭載し、必要に応じて発進・収容する「寄生戦闘機」を開発することにした。ただ、超長距離爆撃機の開発自体が遅れ、寄生戦闘機の構想が具体化したのも第2次大戦終了後の46年11月だった。 マクドネル社が製造した試作機XP85は、開発中の超大型爆撃機B36の爆弾倉に収納できるよう、全長5メートル、全幅6.4メートルのサ