長崎県佐世保市が指定管理者によって運営している福祉施設「老人・身体障がい者憩の家 いでゆ荘」(同市広田3丁目)で、男性所長が施設内に差別と受け取られる不適切なはり紙をしたとして、市が指定管理者を指導していたことが、17日の市議会一般質問で明らかになった。 いでゆ荘には入浴施設や教養娯楽室などがあり、60歳以上や体の不自由な人たちが有料で利用している。質問した山下千秋市議(共産)や市によると、所長は施設のスリッパについて、「認知症の方 元に戻して下さい」「高齢者社会のお荷物になるな」といったことを書いた紙を張った。 5月下旬に利用者が所長の更迭を市に訴えて問題が発覚。施設側は市に対して整理を促すためだったと認めたうえで改善策を示したという。塚元勝市保健福祉部長は「看過できない部分があり、厳重注意した。平等で公正な接遇対応をとらせることができなかったことは市にも一因がある」と話した。