2019年4月1日に決まった「令和(れいわ)」という新元号。 『万葉集』の歌「初春令月、気淑風和」をアレンジしたもので「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意図だと安倍首相が語っておられました(参照:首相官邸HP)。 それ自体は全く問題なく、非常に喜ばしいことだと思います。 しかし……。 どうにも拭えない違和感もあります。 なぜ各種メディア、特にテレビでは殊更【日本独自であること】をアピールするのか。 いえ、万葉集が悪いとは思いませんし、出典や新元号の決定自体に異を唱える気はサラサラありません。 違うのです。 例えば岩波文庫編集部さんのツイートからも見てとれますように、その万葉集の歌自体が中国・張衡の歌『帰田賦(きでんのふ)』から強く影響を受けたものだとしたら、皆さんはどう思われますでしょうか。 「令和」の句を含む後漢・張衡「帰田の賦」。たとえば『文選詩篇(二)』☞ htt