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ブックマーク / www.tokyoartbeat.com (8)

  • ビヨンセはなぜ馬に乗るのか。騎馬肖像の美術史的星座——ダヴィッドから映画『NOPE/ノープ』まで【連載】クリティカル・シーイング:新たな社会への洞察のために #5(文:石川卓磨)

    序 現在、西洋美術史を必要としているのは誰か。日では洋楽離れや洋画離れが指摘されて久しいが、美術も同様の状況にあるように思われる。かつて社会現象を巻き起こすほどの影響力を持つロックバンドが姿を消したように、多くの美大生たちに強い影響を与えるような世界的なアーティストはもうない。映画音楽などの文化・芸術の産業や市場でグローバリズムが進行している状況と解釈できる。 グローバリズムの浸透に伴い、西洋中心主義や植民地主義が強く批判されるなかで、文化多元主義や脱植民地主義の思想や運動が強まり、これまで学んできた西洋美術史がその前提から批判され、美術史の相対化が進行し、歴史を単線的な物語として語ることは難しくなってきている。しかし、西洋美術史を解体することで負の側面が解消され、問題は当に解決するのだろうか。また、これまでの美術史が持っていた社会的意義を考えれば、単純な解体や忘却はむしろ悪影響をも

    ビヨンセはなぜ馬に乗るのか。騎馬肖像の美術史的星座——ダヴィッドから映画『NOPE/ノープ』まで【連載】クリティカル・シーイング:新たな社会への洞察のために #5(文:石川卓磨)
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    Unimmo 2024/10/08
    ゴダイヴァ夫人のイメージはもうひとつのベクトルを生む。それはまず欧州における女性の自転車ブームとして具現し、オードリー・ヘプバーンのベスパに、マリアンヌ・フェイスフルのハーレーに至る。
  • 「大吉原展」が炎上。遊廓はこれまでどのように「展示」されてきたのか? 博物館や遺構の事例に見る享楽的言説と、抜け落ちる遊女の「痛み」(文:渡辺豪)

    相次ぐ「大吉原展」への批判ここ数日、「大吉原展 江戸アメイヂング」(以下、展)がSNSを賑わせている。展は、かつて江戸/東京にあった公娼街・吉原遊廓を取り上げたもので、今年3月から東京・上野の東京藝術大学大学美術館で開催される美術展である。展公式サイトのステートメントには「『江戸吉原』の約250年にわたる文化・芸術を美術を通して検証(改行)仕掛けられた虚構の世界を約250件の作品で紹介する」とある。 マンガ家・瀧波ユカリ氏のX(旧Twitter)では、前述のステートメントに続く序文を指して、「ここで女性たちが何をさせられていたかがこれでもかとぼやかされた序文と概要。遊園地みたい。」と非難するコメントをポスト。ここを起点にSNS上での意見対立を生んでいたようだ。 筆者の私は遊廓を専門に扱う書店・カストリ書房を経営しているが、同店は吉原遊廓が戦後に何度か看板を掛け替えて現在は吉原ソープ街

    「大吉原展」が炎上。遊廓はこれまでどのように「展示」されてきたのか? 博物館や遺構の事例に見る享楽的言説と、抜け落ちる遊女の「痛み」(文:渡辺豪)
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    Unimmo 2024/02/09
  • 奈良美智ロングインタビュー(後編)。願い続けてきたPEACE、旅と場所づくり、アートよりももっと自由な人生を求めて

    アーティスト・奈良美智にとっての故郷、そして「はじまりの場所」がテーマの個展「奈良美智: The Beginning Place ここから」(10月14日〜2024年2月25日)が行われる青森県立美術館でインタビューを行った。後編では、展覧会のハイライトとなる部屋と平和への思い、旅やコミュニティ、自由など、作家を貫く思想について話が及んだ。(聞き手・文:宮村周子)

    奈良美智ロングインタビュー(後編)。願い続けてきたPEACE、旅と場所づくり、アートよりももっと自由な人生を求めて
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    Unimmo 2024/01/11
  • 奈良美智ロングインタビュー(前編)。自分を育んだホーム、感性のルーツ、東日本大震災という転換点を振り返って

    ──青森県立美術館は、大きな《あおもり犬》をはじめ、奈良さんの初期からの作品を170点以上も、世界一収蔵している縁の深い美術館ですね。 ここは建設される前から関わり合っていて、青木(淳)さんがどんなコンセプトで設計したかもわかるし、スペースも全部知っているからやりやすかったよ。 それに、この展覧会が特別なものになったのは、企画を担当した高橋しげみさんのおかげ! 彼女は美術館で唯一の青森県出身の学芸員で、歳下だけど同じ弘前市出身だから、俺の奥深くにある故郷というものをはっきりと見ることができるの。青森出身の写真家・小島一郎をはじめ、土地に根ざした作家の研究をずっとしてきた人で、俺のことは個の部分でも知ろうとしていただろうから、ほかの人ができないような発想が自信をもってできる。もし担当者が県外から来た人だったら、もっとサブカル寄りになったりとか、まったく違う切り口になっていたと思う。そういう、

    奈良美智ロングインタビュー(前編)。自分を育んだホーム、感性のルーツ、東日本大震災という転換点を振り返って
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    Unimmo 2024/01/11
  • 東京都⼈権部が飯山由貴のアート作品を検閲か。小池百合子都知事の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への態度も影響した可能性|Tokyo Art Beat

    飯⼭由貴《In-Mates》《In-Mates》は、26分46秒の映像作品。作の概要として、小田原のどかによる解説を以下に引用する。 《In-Mates》は、1945年に空襲で焼失した精神病院・王⼦脳病院(東京)の⼊院患者の診療録に基づくドキュメンタリー調の映像作品だ。王⼦脳病院には、1930〜40年まで⼊院し、院内で病没した2⼈の朝鮮⼈患者の記録が残されていた。 作では、同院の診療録に記録された2⼈の朝鮮⼈患者の実際のやりとりに基づき、ラッパー・詩⼈で在⽇コリアン2.5世であるFUNIが、⾔葉とパフォーマンスによって彼らの葛藤を現代にあらわそうと試みる姿が記録されている。 また作品内では、当時の時代背景へ学びを深めるため、FUNIと飯⼭が精神医学史と歴史学のレクチャーを受ける様⼦も収められている。歴史学については、外村⼤が講師を務めた。 飯⼭はこれまでも、精神医療と⾃らの家族、障害者

    東京都⼈権部が飯山由貴のアート作品を検閲か。小池百合子都知事の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への態度も影響した可能性|Tokyo Art Beat
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    Unimmo 2022/10/29
  • MoMAが監修、オンラインでアートを学ぶ無料講座がスタート

    大学の講義を無料で体験できるウェブサイト「Coursera(コーセラ)」で、ニューヨーク近代美術館(MoMA)が監修する無料講座がスタート。毎週更新される全5回のコースとなっている。 https://www.coursera.org/moma コースのラインナップは以下の8種類。 1:What is contemporary art? (現代アートとは何か?) 2:Modern art and ideas (近代美術とアイデア) 3:Seeing through photographs (写真を通して見る) 4:Fashion as design (デザインとしてのファッション) 5:In the studio: abstract post-war painting (スタジオにて:戦後の抽象絵画) 6:Art & Activity: Interactive Strategies for

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    Unimmo 2020/04/17
  • 東京都写真美術館のリニューアル内容が発表。新愛称は「トップミュージアム」

    9月3日(土)「杉博司 ロスト・ヒューマン」 展で新装開館。その後「アピチャッポン・ウィーラセタクン」展や、恵比寿映像祭も。 現在休館中の東京都写真美術館が、新しい愛称とロゴマークを発表した。新愛称は「トップミュージアム」。9月3日(土)の「杉博司 ロスト・ヒューマン」 展を皮切りに、「総合開館20周年」を記念した展覧会、イベントなどが開催される。 新愛称の「トップミュージアム」は、英語館名「Tokyo Photographic Art Museum」の頭文字から決定されたもの。シンボルマークは、写真と映像に関わる同館にちなんで、光で映し出されたデザインとなっている。このシンボルマークは、美術館やギャラリーのVI(ビジュアル・アイデンティティ)やアーティストの作品集や装丁・デザインを手がける田中義久がデザインを担当した。 光で映し出されたデザインの東京都写真美術館・新シンボルマーク ま

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    Unimmo 2016/04/22
  • 下瀬信雄 「結界」 (ニコンプラザ東京)

    「結界」は、作者が十数年にわたって取り組んできたライフワークとでもいうべきシリーズで、今回が新作6回目となる写真展である。被写体のほとんどがごく身近な自然で、西日の豊かな植生を中心に撮影したものである。 最初の頃は特徴的な景観や、珍しい群落などを中心に被写体を探して作品にしようと考えてのスタートであったが、より身近なものを見つめることによって我々人間と自然とのかかわり合いを深く知ることにもなったという。文明を謳歌する人類にとって、いつの時代にも「自然に帰れ」という運動が起こるのは、我々が自然から生まれ、自然から学ぶほかないからだろう。作者は、自然と共存していた我々が自然を畏怖し、結界を廻らせて聖域を作ってきたことを、写真を通じて感じることができることを願っている。モノクロ45点

    下瀬信雄 「結界」 (ニコンプラザ東京)
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    Unimmo 2008/03/10
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