「人生100年」と言われるようになった平成時代、一人暮らしの高齢者が急速に増えています。かつてのような3世代同居が減るなか、伴侶を亡くした「没イチ」になることは、ひとごとではありません。老いて「孤食」とどう付き合っていくか、そんな親世代を子どもとしてどう支えるか、模索が続いています。(朝日新聞記者・高橋美佐子) 【画像特集】一人で老いる親に子ができることは……食べきりサイズで小分け・容器は使い捨て「親つく」が話題 とっぷりと日が暮れた11月の午後6時、神奈川・本厚木駅前。電車から降り、家路を急ぐ人波に従って信号を渡ると、まばゆい光が照らす飲食店街にたどりつく。定食屋に牛丼屋、ラーメン屋。軒を連ねる外食チェーンの店頭に掲げられた看板メニューの写真が、空腹を刺激する。 ここは、厚木市内に住む三橋建一さん(79)が、ほぼ毎日、晩ご飯を食べている場所だ。週3回は、博士号を取得するために通う都内の大