NTTのNGNフィールド・トライアルでは,ネットワーク側の品質保証機能を活用するサービスが目立っている。米シスコとソニーは,それぞれHD映像と大画面を使ったビデオ会議システムを検証している(図1)。 図1●米シスコとソニーは,NGNフィールド・トライアルで広帯域を使用するビジュアル・コミュニケーション・システムを実証実験中 NGNの品質保証によって,両社ともに安定した稼働を確認している。 [画像のクリックで拡大表示] 通信コストを大幅に削減可能に NTTはNGNの品質クラスとして,「最優先」,「高優先」,「優先」,「ベストエフォート」の4段階を用意する。最優先と高優先は,遅延やパケット・ロスの品質規定を明示しており,優先はベストエフォートよりも優先的にパケット転送を処理する。ベストエフォートには,パケット・ロスや遅延の規定値やパケットの優先転送がない。 シスコとソニーはどちらも最優先レベル
NTT持ち株会社とNTT東西地域会社は10月25日,NGN(次世代ネットワーク)のフィールド・トライアルの実施報告書を発表した。報告書には,NGNトライアルに参加したベンダーや通信事業者が実証実験で得られた成果や,約500人の一般モニターに対するアンケート調査の結果が盛り込まれている。 NGNトライアルに参加した企業のうち,18社がNGNショールーム「NOTE」(NGN Open Trial Exhibition,写真)や自社のショールームで,アプリケーション・サービスを検証した。これらの企業は,SNI(application server-network interface)とUNI(user-network interface)の各インタフェースと4段階の品質クラスによる帯域制御を使って,NGNに問題なく接続できることを確認した。 アプリケーションの動作検証では,「インターネットなどで
実用に近付く無線ブロードバンド アクセスにおける無線の重要性は年々増している。ユビキタス社会を実現するために必要であり,技術的に見ても広範囲でメガビット・クラスの速度を実現する無線ブロードバンドの技術が実用期に近付いてきた。 無線ブロードバンド・アクセス方式は,大別してITU系無線方式とIEEE系無線方式がある。前者はIMT-2000や次世代IMT-2000など,主に携帯電話のデータ通信で使われている。後者は無線LANの標準であるIEEE 802.11やWiMAXの標準であるIEEE 802.16が代表。本稿ではIPベースのコア・ネットワークを前提としているためインターネットと整合性がよく,ADSLやFTTHに匹敵する伝送速度を備えるWiMAXを中心に解説する。 比較的狭い範囲(数十m程度)での高速データ通信を実現するものとして,公衆サービスや企業内LAN,家庭で広く普及している無線LAN
NGNのアクセス回線は,光ファイバに始まりWiMAXなど無線ブロードバンドに広がっていく。メガビット・クラスの回線が普及することで,提供できるサービスの幅が広がる。NGNの標準化では規定されていないが,ホーム・ゲートウエイも実サービス提供においては大きな鍵を握る。 ユーザーにとってNGNへの入り口になるのがアクセス回線である。ハイビジョン映像の放送サービスなど,NGNの機能をフルに活用するには広帯域のアクセス回線が必要になる。実際,NTTが構築するNGNでも当初はアクセス回線として光ファイバだけをサポートする。 ただ,NGNは光ファイバだけのものではない。例えば将来は携帯電話などもNGNを使うようになる。いわゆるFMC(fixed mobile convergence)を実現するのに必要だからだ。xDSL(digital subscriber line)やWiMAX(world wide
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