飼い主と津波に流された犬まる子 帰らぬ家族、残る思い 震災後、2カ月半ぶりに見つかったまる子 津波で流された家の跡地に立つ美砂子さん。まる子はここで一家の帰りを待っていた=6月下旬、東松島市大塚 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県東松島市の大塚地区で、飼い主一家と一緒に家ごと流され、2カ月半ぶりに見つかった犬がいる。家のあった場所に戻り、飼い主が戻るのを待っていたという。一家4人は津波で死亡・行方不明となり、この犬は親類に引き取られた。 犬は雑種で、名前は「まる子」。大塚地区で酒屋を営んでいた佐々木亀悦さん(65)一家に飼われていた。7年前、生後すぐ保健所に持ち込まれたが、動物愛護ボランティアの佐々木美砂子さん(54)=塩釜市=に助けられ、亀悦さんの家に引き取られた。 「丸々と太っていたのが名の由来。娘のようにかわいがられていた」と美砂子さん。 3月11日の大津波で、亀悦さ