福島の被ばくと子宮頸がんワクチン。この2つのテーマに共通して潜む「支援者」や「カルト化」という問題を、福島出身の社会学者、開沼博さんと、医師・ジャーナリストの村中璃子さんが語り尽くした対談記事はこちら(前篇、後篇)。本記事は対談の内容に関連するコラムです。 中2で子宮頸がんワクチンを接種した頃から失神を繰り返し、現在では、歩行障害と光過敏で杖とサングラスが手放せないという少女がいる。 しかし、周囲から聞こえてくる話はこの一文から想像される物語とは少し違っていた。 周辺取材から明らかになった事実 母親は、少女が小学生の頃から学校では知られた人物。「娘がいじめられている」と言っては、少女が副キャプテンを務めるクラブ活動の、キャプテンの少女やその親などに繰り返しクレームをつけていた。 中学に入り2年生になった時、ある事件が起きた。部活動中の体育館に突然乗り込んできた母親は薬袋を示し、他の部員が心