東京都は三日、いすゞ自動車(東京都品川区)が低公害・低燃費車として昨年五月に売り出した中型トラック「フォワード」(四トン)の車載コンピューターに国の排ガス規制を逃れるようなエンジン制御プログラムが見つかったと発表した。国の適合試験と違う走り方をさせると、規制値の三倍超の窒素酸化物(NOx)が排出されるという。石原慎太郎知事は「規制逃れのいんちき。企業の犯罪だ」と批判している。 都は道路運送車両法違反で国土交通省に通報。同社は新車の販売を停止し、既に販売した八百八十六台についてはユーザーに連絡、プログラムを書き換え、秋までにエンジンも積み替える。 都によると、同車には二系統の制御プログラムがあるコンピューターを搭載。適合試験の公定走行モードで走らせると、制御系統が作動し、NOx濃度は最新の排ガス規制に合うが、違う走り方をすると、コンピューターが適合試験ではないと判断し、別の制御系統で高い濃度