牛のレバ刺しに続き、生食の禁止が決まった豚レバー(肝臓)。「安く、ボリュームがある」と看板メニューに掲げる店から惜しむ声が漏れる中、厚生労働省はE型肝炎などのリスクがあるとし、「規制前に『駆け込み』で食べないように」と呼び掛けている。 ◇安さが売り 東京都墨田区の大衆酒場「かどや」。その日の朝に処理された新鮮な豚レバーが入荷したときだけ、1皿300円で豚のレバ刺しを出している。多いときには20皿が出る人気メニューの一つだ。 店長の男性(40)は「下町では昔から豚のレバ刺しを出す店が多い」と話す。理由は安さとボリューム。豚レバーは牛と比べ仕入れ値が5分の1ほどで、「大衆酒場で安く出すには、鳥か豚のレバーになる」と明かす。 「食文化の一つが消えるのは寂しい気がするが、捕まりたくない」と店長。禁止後は提供をやめるという。 ◇感染者は東高西低 厚労省が規制に踏み切ったのは、豚レバーには