羽田空港発着の国際線の便数を増やすため、国土交通省は東京都心の低空を飛ぶ新ルートを離着陸に取り入れる方針を固めた。飛行機と滑走路の位置関係や降下角度を操縦士に知らせる無線装置と新たな誘導路を空港施設に建設する費用について、来年度予算の概算要求に初めて盛り込む。東京五輪・パラリンピック開催の2020年の春ごろをめどに実現させたい考え。 併せて新ルート下の公共施設や住宅の防音工事費を助成する騒音対策などを実施して、自治体や住民の理解を得たいとしている。 羽田空港へは現在、東京湾上空を通り東側か南側から進入するルートしか認められていない。航空機の離着陸は原則として向かい風で行っており、春から夏にかけて多い南風の際は、東側から進入して着陸直前に大きく旋回している。国交省は離着陸回数を増やすため南風時の運用に着目し、北側から都心上空を降下して着陸する新ルートが、より効率的と検討してきた。 新ル