2020年度の文部科学省の調査によれば、全国の小・中学生のうちで「長期欠席者」は約29万人。「長期欠席」とは、文部科学省によると年度内に30日以上登校していないことを意味するという。 ではそういう状況でどのように「学ぶ」ことができるのか。それを教えてくれるのが、教育ジャーナリストのおおたとしまささんの最新刊『不登校でも学べる 学校に行きたくないと言えたとき』(集英社新書)だ。 これは、フリースクールから不登校専門塾、不登校特例校、教育支援センター、通信制高校、公立校や私立校などを徹底取材、実例やデータも掲載し、令和の今の「不登校」に関する情報をまとめた一冊となっている。 不登校に対峙したとき、大人はどう考えればいいのかというだけではなく、「教育とは何か」「学びとは何か」を感じさせる本書。FRaUwebでは一部抜粋の上再編集したものを短期連載する。第2回の今回、前編では、不登校状態からの「学