日本の次世代基幹ロケット「H3」の最大のライバルは、米Space Exploration Technologies(スペースX)の回収・再利用型ロケットだ。米Blue Origine(ブルーオリジン)の「ニューグレン」もまた、回収・再利用型を採用したロケットである。同社の創設者は、米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)を創設したジェフ・ベゾス氏。ネット通販に続いて宇宙ビジネスに注力するベゾス氏は、ニューグレンに何を託そうとしているのか。第6回はこのニューグレンについて、科学技術ジャーナリストの松浦晋也氏が解説する。 スペースXのスターシップよりは小さいがファルコンベビー並みの打ち上げ能力を持ち、第1段を回収・再利用するロケットがブルーオリジンの「ニューグレン」だ(図1)。 既にニューグレンは巨大打ち上げ需要を確保している。ネット通販大手のアマゾン・ドット・コムが進める大規模通信衛
