除細動器付き両心室ペースメーカー 1台2役 体の負担軽減 栃木県の男性会社員Aさん(40)は、重度の慢性心不全。心臓の拍動が左右ばらばらで、食事をしても息が切れ、心臓が血液を全身に送れなくなる不整脈「心室細動」を起こしたこともあった。東京女子医大病院で昨年4月、心室細動が起きた時に電気ショックを与える除細動器付きのペースメーカーを体内に植え込んだ。ペースメーカーのおかげで拍動が整い、休まずに階段を上れるようになった。今年に入って、2回、心室細動を起こしたが、異常を感知すると自動で電気ショックが発生して震えを止め、まもなく拍動も正常に戻った。(利根川昌紀) 心臓は、内部で電気信号が発生し、これが心筋に伝わって規則正しく収縮、血液を全身に送り出す。Aさんは信号の伝達に障害があって、収縮が左右ばらばらだった。このため、心臓の機能が低下して全身に十分な血液が送れなくなる心不全になっていた。 通常