漫画空間の店内に設置された専用机でイラストを描く利用者=名古屋市中区大須で2010年7月21日、稲垣衆史撮影 漫画家の卵たちが集い、店内にそろえた道具で技法を磨く新しいタイプの漫画喫茶が名古屋市中区大須の仁王門通りにオープンした。店名は「漫画空間」。宮崎県出身の店主、内藤泰弘さん(51)は「読み手と描き手双方の裾野(すその)を広げ、日本が誇る文化をはぐくみたい」と話している。【稲垣衆史】 内藤さんは大学時代に漫画研究会に所属。教育系出版社への就職後も趣味で多くの作品に触れてきた。だが、近年は小さな出版社の漫画誌の廃刊が相次ぎ、個性的な作品が減ったことに寂しさを感じていた。「普通の漫画喫茶にはない作品に出合える場所を作り、個性的な作家が育つきっかけを作りたい」。そんな思いが募り、09年12月に退社。漫画やアニメ関連の店が多い大須で今年5月、出店にこぎつけた。 漫画空間の蔵書は1万冊。内藤さん