inside Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?ダイヤモンド編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 地球温暖化対策の新手法として効果を発揮するか。 新日本製鐵は、海岸の海藻が減少する「磯焼け」を改善する海藻造成製品で、全国漁業協同組合連合会から安全認証を取得した。 認証を受けたのは、鉄鋼スラグと水を練り混ぜた人工石・ブロックと、鉄鋼スラグと腐植土を混ぜて袋詰めした海藻用肥料の2製品。 鉄鋼スラグとは、製鋼工程で生じる副産物のこと。鉄1トンを作るのに約400キログラムもの鉄鋼スラグが発生する。現在、ほぼ全量をセメント原料や道路の路盤材などに使用しているものの、建設需要は減少しており、新たな用途を模索していた。 こうしたなか、降ってわいたのが、海藻造成事業への活用だった。海藻類の育成には鉄分が重要な役割を果たす。従来は