1973年初出で、雑誌「歴史」に一挙掲載されたとか。たぶん著者の基本的な考えがまとめられている。「中心と周縁」理論は以下の引用で概要を理解できるので、とても長くなるが引用しておく。自分の備忘をかねて。 「政治権力の究極的なよりどころは生賛を神に捧げるためにこれを殺し、そこで生成される混沌とした状態の中で、犠牲を介して神と人、人と人の区別が取り払われるという考え方は、人類学または宗教学の供犠の理論の中で格別に新しいものではない(P30)」 「こういった浪費と破壊は農民社会におけるカーニヴァルと祝祭においても見られる。カーニヴァルの原則は、経済、言語を含む日常tないな交換体系の停止、食物の極端な浪費、労働の必然性に代わる遊戯の偶然性によって世界を統合する特権的な無時間の状態である。。こういったカーニヴァルの祝祭的な諸特徴は、日常世界では永劫に呪われた不徳になる。それゆえ、カーニヴァルの終りに、
![山口昌男「歴史・祝祭・神話」(中公文庫) 「中心と周縁」理論の説明と実例。「トロツキー」が罵倒語だった時代に民族学・神話学の用語でトロツキーを描く戦略的な論文。 - odd_hatchの読書ノート](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1c10dcf6e01d2d9bb3e0a52140c337e986172bfd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fo%2Fodd_hatch%2F20131023%2F20131023085719.jpg)