教員時代、保護者との二者面談の時間、ある男子生徒のお母さんがこんな自慢をした。 「バーに勤めているんで、夜は子どもと一緒にいてやれないんです。でも私、ナンバーワンのホステスなんですよ」 後で、生徒に「君のお母さんはナンバーワンなんだそうだね。すごいな」と言ったら、彼は「母の勤めているバーにはホステスは一人しかいないんです」と、そっと教えてくれた。 それなら、どんな不愛想なホステスでもナンバーワンだね。 ナンバーワンというのは、複数の人と競い合ってなるもの。競争に勝っていちばんになり、優越感を持つこともあるけれど、圧倒的多数の人が競い合って傷ついた経験を持っているのではないかな。わたしもその一人だ。 大企業に勤務しているエリートサラリーマンの父親から「成績がいちばんでなければ、価値がない」と言われ続け、「ボクは価値がないんです」と落ち込んでいる生徒がいた。 その生徒にわたしはこう言った。 「
![14歳の君へ⑨ お釈迦さまの目覚め・その6 ーあなたは私であるー - 体験する仏教](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9c1b952dbae909820e58909bd829daa60fadadbe/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fk%2Fkasinoki1957%2F20230722%2F20230722095731.jpg)