【ニューデリー=河口健太郎】北沢俊美防衛相は30日、南西諸島への自衛隊配備検討の調査費を来年度予算の概算要求に盛り込む考えを明らかにした。防衛省は与那国島に陸上自衛隊を置くことを検討する方針を打ち出しているが、その周辺に対象を拡大する。北沢氏が訪問先のインドで、同行記者団に語った。 背景には、日本近海での活動を活発化させている中国海軍の動きがある。北沢氏は「九州から沖縄本島、与那国島までの間に、何がしかの配備を考えなければいけないとの空気は省内でも強くなっている」と語った。 中国海軍の艦隊が4月、東シナ海と太平洋で訓練を行った際には、海上自衛隊が警戒監視を行った。北沢氏は「追尾だけでいいのかという問題もある」とし、監視の拠点づくりが視野にあることをにじませた。