ノルウェー外交官の酷評メモを発端に批判が一挙に噴出した潘基文。6月にその無能ぶりを論じた筆者があらためて指摘する「この男が危険な理由」 潘基文(バン・キムン)国連事務総長は、こんなことになるとは数カ月前まで思ってもいなかっただろう。ここにきて、国連事務総長の職を1期限りで退く羽目になる可能性が出てきたのだ。 きっかけは、8月19日に地元紙にすっぱ抜かれたノルウェー外務省の極秘文書だ。その文書でノルウェーのモナ・ユール次席国連大使は、潘をこっぴどく批判。「勇気がなく」「魅力に欠け」ていて、何よりも政策決定に関して「無能」だと、本国の外務省に報告している。 潘に対する絶望的な不安感は、静かに広がり始めていた。最近、英エコノミスト誌や英タイムズ紙などの世界の有力メディアに、潘のビジョンと指導力、政策遂行能力の欠如を批判する記事が相次いで載った。私自身も6月に、その無能ぶりを指摘する記事を書いたば