→紀伊國屋書店で購入 「シェア型消費からシェア型社会へ」 奥付によると、本書の発行日は2011年2月25日となっている。つまり東日本大震災が起きる2週間前である。「シェア」という消費形態への移行を踏まえつつ本書は書かれているが、3・11により、「シェア」せざるを得ない状況が立ち現れ、さらに「シェア」することが生み出す価値がクローズアップされた。図らずも本書が提起するものの意味はさらに大きなものになったといえる。 著者の三浦展(みうら・あつし)氏は消費社会研究家、マーケティング・アナリストで、『下流社会』(光文社新書)に代表されるように、社会状況を鋭く分析した書籍や新しいライフスタイルや消費生活を提案する書籍を数多く出版している。 多くのデータや図式を駆使しながらも、著者の主張は至ってシンプルで「私有主義的消費からシェア型消費へ」というものだ。実のところ、著者は「共費」という概念を用いて10
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