ハチ公 重い末期がんだった 3月1日 19時45分 帰らぬ主人を駅で待ち続け、映画の主人公にもなった「忠犬ハチ公」は、生前、重い末期がんに侵されていたことが、東京大学の研究で分かりました。 「忠犬ハチ公」は東京帝国大学の上野英三郎教授の飼い犬で、昭和10年3月に死にましたが、これまで死因は寄生虫の「フィラリア」によるものとされてきました。東京大学の中山裕之教授の研究グループは、死後70年以上にわたって標本として大学で保存してきたハチ公の臓器を、改めて顕微鏡などで調べたところ、一部に腫瘍が見つかりました。このため、MRIと呼ばれる装置を使って、臓器の断面を撮影して詳しく調べた結果、心臓と肺に、がんとみられる悪性の腫瘍が広い範囲にわたって確認されたということです。腫瘍の状態から、ハチ公は死ぬ前に重い末期がんを患っていて、寄生虫と合わせて重要な死因になったとみられることが、新たに分かりました。研