ニッポンがいま直面している少子高齢化問題。衣食住の"食"に目を向けると、「人口減少」により胃袋の数は少なくなり、「高齢化」により胃袋のサイズは小さくなる一方だ。大きく変わり始めた食の消費行動に、全国の地方スーパーは苦境を強いられ、生き残りのための新たな対応を迫られている。そんな中、北海道札幌市にある食品スーパーは、食事、医療も含めた健康管理で「徹底的に高齢者に寄り添う」策に打って出た。一方、三重県鈴鹿市の食品スーパーは、会員の全世帯に宅配ロッカーを無料で設置など、高齢者を支える宅配サービスで急成長。さらに、暮らしのあらゆる「困りごと」に応じる新たなサービスを開始していた。従来のスーパーの枠を超えた戦略で、超高齢化時代に立ち向かう挑戦を追う。 東京・五反田のオフィス街に店を構える「旬八青果店」。この店には、都心に住む高齢者の心をつかむ仕掛けがあった。店頭に並ぶ野菜の中には、あまり見かけない珍