アフリカ・マダガスカルにだけ暮らす原始的なサルの仲間、ワオキツネザル。群れには大人のオスとメスがそれぞれ数匹ずつ暮らしているが、不思議なのがオスとメスの関係。オスは群れの仕事を何もしない。子どもたちの世話だけでなく、群れ同士の縄張り争いさえもメス任せ。オスたちは「われ関せず」とばかりに、高みの見物だ。まさに「動物界きってのぐうたら者」。一方で、メスに食べ物や毛繕いを要求されると、オスは一切逆らえないのも興味深い。徹底した「メス優位」の社会でもあるのだ。4月下旬、恋の季節を迎えたオスたちが大変身をみせる。まず始めるのが、前足でこすった尻尾をメスの前でフリフリ動かして見せるヘンテコな行動。前足から出る自分のニオイを尻尾につけ、メスにかがせアピールするのだ。続いてオス同士のケンカが勃発。相手の顔に爪を突き立ててアタック。攻撃を大ジャンプでかわす姿はまるで忍者! さらにかみつき攻撃や、樹上での空中