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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (5)

  • 「減速生活者(ダウンシフターズ)」のリアリティとは?

    アメリカ人というと、とにかく量の拡大を競うばかりというイメージがありますが、その一方で「拡大志向から下りる」というカルチャーもあります。一番の例は「ハッピー・リタイアメント」という文化で、できるだけ若いうちに「働かなくてもっていける」だけの資産を築いてリタイアするのが理想とされています。 その場合に「っていける」というのは、現役時代の浪費生活を死ぬまで続けるという意味ではありません。リタイアメントライフという中には、しっかり生活と消費の「スローダウン」が入っていて、多くの人はそれでストレスから解放された、つまり「減速」に価値を見出しているということはあると思います。 減速という選択は、何もリタイアの時だけではありません。例えば、博士課程で頑張っていたがどうしても論文がまとまらないので大学教師ではなく、高校教師として若い人を指導することにしたとか、ウォール街での「戦い」に疲れたので地方都

    a96neko
    a96neko 2014/05/10
  • 「限定正社員」構想の議論、欧米では一般的だというのは大ウソ

    職務内容に専門性があり、勤務地が決まっていて転勤がなく、勤務時間が限定されていて残業がない一方で、正社員と同様に福利厚生が受けられる「限定正社員構想」というのが検討されているようです。「正社員」ですから、雇用期間には定めがない、つまり終身雇用契約ではあるのですが、これまでの正社員と比べると解雇がしやすいという制度にしようというのです。 この「限定正社員構想」ですが、流通業などで80年代から存在していた「地域限定正社員」とか、あるいは男女雇用均等法が施行された際に女性を「管理職候補にしたくない」と考えた企業が、女性を中心に採用した「一般職」という制度に似ています。 この制度については「ジョブ型正社員」などという言い方で「欧米では一般的」だというのですが、いわゆる「非管理職=ノンエグゼンプト」のイメージが重ねられているようです。賃金水準は低いが、ワークライフバランスはあるというのが触れ込みです

    a96neko
    a96neko 2013/06/04
    見てた
  • あのアメリカですら自国国旗の焼却が禁じられていない理由

    たびたび、大阪の橋下市長がらみの話題で恐縮ですが、国体(国のかたち)を考える上での良いレッスンになるのではと思い取り上げます。今日は、国旗国歌への態度と「国際社会」の関係についてです。 今週の市長の発言の中に、「国歌斉唱の際に手を前に組んでいるのは失礼で、国際社会では許されない」という主旨のものがありました。この種のものとしては、スポーツ選手などが海外での試合に臨んだ際に国歌を歌っていないのは「国際社会での常識に欠ける」というような言い方があり、市長もそのような主旨での発言を以前にしていたと思います。 確かに1つの考え方です。スポーツの対外試合というのは一種の民間外交ですから、それなりの外交儀礼というものがあり、他国の国旗国歌への尊敬だけでなく、自国の国旗国歌に対しても儀式の格調を維持するためにも、国家を代表している敵味方相互をしっかり認めるという意味合いからも必要だと思います。 例えばサ

  • ニューヨーク・フィルの「iPhone 着信音事件」、その時指揮者は?

    昨年末にご紹介した小澤征爾氏と村上春樹氏の対談について、一点気になる部分がありました。それは往年の巨匠レナード・バーンスタイン(『ウェストサイド物語』の作曲者でも有名)が音楽監督だった時代に研修生として指揮をした経験に基づいて、小澤氏がニューヨーク・フィルハーモニーの演奏姿勢について否定的であった点です。 小澤氏の批判は、特に弦楽器の奏法が「軽い」というものでしたが、この点に関しては一昨年からアラン・ギルバート氏が音楽監督に就任したことで大きく改善されています。楽団の名誉のためにも、そのことを申し上げておきたいと思います。このギルバート氏は、日人のお母様が同楽団の現役バイオリスト、お父様も同楽団のバイオリニストで人もバイオリン奏者であり、就任早々に弦楽セクションの奏法を変更しているからです。 さて、このギルバート氏ですが、NYフィルの音楽監督として最も力を入れているのは、グスタフ・マ

    a96neko
    a96neko 2012/01/13
    電源消せよな
  • 「坂の上の雲」と現代アメリカの「戦争」

    NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の最終第3部が始まりました。このドラマに関しては映像化を封印した著者の意図を著作権継承者が翻すことの是非であるとか、日露戦勝の神話を復権させるのはイデオロギー的に許容できないなど、様々な批判があるようです。 ですが、今回始まった第3部の前半を見た限りでは、高橋英樹さんのセリフの見事な呼吸感、目線の演技だけで乃木希典という漆黒の静謐感を表現してしまった柄明さんなど、TVドラマにおける表現としては1つの極限に達してしまったのは事実だと思います。 特に「乃木的なるもの」の絶望的な暗さをここまで丁寧に表現できたということについては、司馬氏も映像化封印への違反を許してくれるかもしれません。 それはともかく、現代のアメリカでこのドラマを見ていると、改めて「戦争とは何か」という問題を突きつけられる思いがします。戦争とは何を目的として戦われるのかということです。戦争

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