Ajaxのシステムを構築する際,やってはいけないことは,「ユーザー・インタフェースを下流工程で大幅に修正することだ」(Web開発を手がけるアークウェブ 最高技術責任者 志田裕樹氏)。クライアント側でJavaScriptのロジックが動作するAjaxでは,クライアント側での実行結果をサーバー側に保存する場合もあり,ユーザー・インタフェースの変更はサーバー側のロジックやデータベースのテーブル構造に影響を及ぼしやすい。上流工程でしっかりと操作性を設計し,下流工程で修正しないようにしたい。 そうした開発プロセスのベースになるのは,「ユーザー中心設計(UCD)」である。徹底して利用者の目線に立ち,使い勝手の要件を洗い出したりテストしたりする。「最近はAjaxで過剰な演出をしているサイトが少なくない。本当に利用者のためになる操作性や演出かどうかを考えないと,サービス提供者や開発者の自己満足になってしまう