印刷 衆院が一票の格差を是正できないまま、25日を迎える。翌26日からは最高裁が違憲状態と指摘したのに端を発する「違法状態」に陥るが、与野党に危機意識は極めて薄い。将来、司法が「選挙無効」を宣言する可能性も出ている。 川端達夫総務相は24日の記者会見で「早く政党間協議で結果を出して欲しい。決して好ましいことではない」と述べ、与野党に結論を出すよう促した。横路孝弘衆院議長も同日、「各党協議の一層の深まりを期待する」との談話を出した。 だが、2大政党の幹部は「野党には責任がないのか。与野党共通の責任ではないか」(民主党・輿石東幹事長)「みんなが悪いという議論に乗らない」(自民党・谷垣禎一総裁)と、責任をなすりつけ合う状況だ。国会は今後、新年度予算案や消費増税法案で与野党攻防が激化するだけに「落ち着いて議論する環境ではなくなる」(自民党幹部)のが実情。協議再開の見通しは立っていない。 購読