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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (13)

  • 麻雀漫画はいかにして生まれ、発展していったのかが凄まじい熱量と共に語られる、オンリーワンの通史──『麻雀漫画50年史』 - 基本読書

    麻雀漫画50年史 作者:V林田文学通信Amazonこの『麻雀漫画50年史』は書名の通り、70年代から現代(20年代)まで約50年の麻雀漫画歴史を追った、オンリーワンの一冊である。僕は麻雀漫画全般に詳しいわけでも思い入れがあるわけでもないが、書はとにかくおもしろかった。 「麻雀漫画」という狭いテーマを扱いながらも、作家や作品の関連を深く掘っていくことで小説や実際の麻雀業界、アニメ業界との関連もみえてくる。まず、そうした「麻雀を通してみる」ひとつの文化史としてそれ自体がおもしろい。そして、著者のスタイルは作品の概要を紹介するにとどまらず、作品が現代の鑑賞に耐えられるかといった率直な視点からも評していて、「麻雀漫画ガイド」としても機能している。 僕も知らない麻雀漫画が大量に紹介されていて、手に入るかどうかはともかく読みたい漫画が大量に増えた。たとえば世界を統合することが使命と信じる北島敬を主

    麻雀漫画はいかにして生まれ、発展していったのかが凄まじい熱量と共に語られる、オンリーワンの通史──『麻雀漫画50年史』 - 基本読書
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    ad2217 2024/06/01
    俺が好きなのは「根こそぎフランケン」
  • 『「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門』という本を刊行します。 - 基本読書

    「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門 作者:冬木 糸一ダイヤモンド社Amazonこのブログ「基読書」を書いている冬木糸一です。3月1日に、『「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門』というをダイヤモンド社から刊行することになったので、その告知文を下記につらつらと書いていきます。このブログの読者にはまず楽しんでもらえる内容なので、ぜひ告知分だけでも読んでいってください。 の外観。440ページ超えなのでけっこう分厚い SF超入門とは何なのか 「SF超入門」と銘打っているわけなので、当然SFに入門するためのになる。歴史や作家など入門といっても無数の入り口があるわけだけれども、今回はいわゆるSF小説のガイド的な内容になっている。ただ、「SF初心者はこれを読め!」といって初心者向けを語る、ガイド記事を拡張した内容とは異なるアプローチでを選んでいる。 たとえば

    『「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門』という本を刊行します。 - 基本読書
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    ad2217 2023/02/19
    SFが未来予測なら、過去のSFは大外れ。
  • なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - 基本読書

    悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか? 作者:サイモン・マッカーシー=ジョーンズインターシフトAmazon最近、仕事中のほとんどの時間は何らかのゲーム配信(最近はLeague of Legends)を垂れ流していることが多い。人気のストリーマーは数千、数万といった視聴者を集める。そうすると、一人用ゲームではない対戦系ゲームを配信で行っている配信者は、少なからぬ「嫌がらせ」行為に遭遇するものだ。 たとえば、配信者がゲームのマッチングを開始したのにタイミングを合わせてマッチング開始し、配信者とマッチングしたらその試合で通常ありえないえないゲームプレイをして負けに導いたり、挑発行為を繰り返したり、Apexのようなバトロワなら配信を見て位置を把握し集中攻撃をかけたりが行われるのである。 そうした悪意あるプレイヤーが、なぜ、自分にとってたいして利益があるようにも思えない悪意あ

    なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - 基本読書
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    ad2217 2023/01/26
    うーん、もっともらしいけど、もっともらしいだけで、眉唾な気がする。
  • 都市に人間が住めなくなるほど環境が悪化し、最後の原生地へと逃れた一群を描き出す、親子の愛憎の物語──『静寂の荒野』 - 基本読書

    静寂の荒野【ウィルダネス】 作者:ダイアン クック早川書房Amazonこの『静寂の荒野』は、ニューヨークを拠点とするアメリカ人女性作家ダイアン・クックのはじめての長篇作品である。長篇は初だが、短篇ですでにデビュー済み。邦でもすでに短篇集『人類対自然』の邦訳が出ていたりと今注目の作家のひとりだ。 著者の中心テーマになっているのは、『人類対自然』、そして作『静寂の荒野』のタイトルをみればわかるように、「自然と、その中で生きる人類の在り方について」といったあたりになるだろう。『人類対自然』の中では大洪水後の人々を描き出す「最後の日々の過ごし方」、漂流という極限状態を描き出す表題作などで、自然の中に生きる人間を描き出した。『静寂の荒野』では、環境汚染が深刻化し都市での生活すらままならなくなった世界で、あえて野生に身を晒す人々が描き出されていく。 近年気候変動による影響を中心的なテーマとして扱っ

    都市に人間が住めなくなるほど環境が悪化し、最後の原生地へと逃れた一群を描き出す、親子の愛憎の物語──『静寂の荒野』 - 基本読書
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    ad2217 2022/09/04
    よくわからんが、最後の原生地の自然を破壊する話なのか?
  • 新型コロナを人類最後のパンデミックにするためには、何をすればよいのか?──『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』 - 基本読書

    パンデミックなき未来へ 僕たちにできること 作者:ビル ゲイツ早川書房Amazonこの『パンデミックなき未来へ』は、ビル・ゲイツによる、気候変動をテーマに地球人類全体が何をして、どこに予算を集中させなければいけないのかを書いた『地球の未来のため僕が決断したこと』(2021)に続く、感染症についての一冊である。 テーマとして共通しているのは、気候変動とパンデミックはどちらも「対策しなければ、このあと確実に人類の存続を脅かす脅威」になるという点にある。ビル・ゲイツはもちろんマイクロソフトの共同創業者でパンデミックや気候変動の専門家ではないが、彼が2000年に夫婦で立ち上げた世界最大の慈善基金団体ビル&メリンダ・ゲイツ財団では豊富な資産を用いて世界から病気や貧困を減少させることを目的に、最先端のテクノロジーや、コミュニティへの支援を行ってきた。 つまりビル・ゲイツは一つの国家や組織にとらわれず、

    新型コロナを人類最後のパンデミックにするためには、何をすればよいのか?──『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』 - 基本読書
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    ad2217 2022/07/10
    そんなもの、実際にパンデミックを防ぐほど強力な権限を持っていたとしたら、地球支配組織の別名にしかならないだろう。
  • 科学とSFの永続的な相互作用について──『こうして絶滅種復活は現実になる:古代DNA研究とジュラシック・パーク効果』 - 基本読書

    こうして絶滅種復活は現実になる:古代DNA研究とジェラシック・パーク効果 作者:エリザベス・D・ジョーンズ原書房Amazonマイケル・クライトンによるSF小説『ジュラシック・パーク』が刊行されたのは1990年のこと。小説の時点で世界的なベストセラーになっていたが、その後スピルバーグ監督によって同名映画として制作さあれ、アメリカで公開されるとその人気は爆発し、2020年代に入ってもなお盛況にシリーズ続編が公開されるほどになっている。 長い間愛されるのにはそれだけの理由がある。たとえば、原作『ジュラシック・パーク』における、琥珀の中にいる蚊に含まれた恐竜の血液から古代の恐竜を現代に蘇らせ、それが惨劇の引き金になる──という根幹設定は抜群に優れている。『ジュラシック・ワールド』として、前作よりも規模感を増し、現代ならではのCGクォリティでシリーズを新しく蘇らせた設定の妙もあるだろう。だが、一番大

    科学とSFの永続的な相互作用について──『こうして絶滅種復活は現実になる:古代DNA研究とジュラシック・パーク効果』 - 基本読書
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    ad2217 2022/06/28
    次はワープ航法とタイムマシンですね。
  • 物理学に美しさは必要か? という根本的な問題提起──『数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠』 - 基本読書

    数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー発売日: 2021/04/09メディア: Kindle版物理学者は、自然法則の中に理論の自然さや美しさ、対称性、単純さ、統一性を求める。それは、自然法則はエレガントでシンプルなものであるべきなので、それを判断基準にすべきだ、という思想があるからだし、現在の素粒子物理学の世界は簡単な実験は終わってしまって難しい実験ばかりが残り、仮説を考えようにもデータがなく「自然さ」や「美しさ」といったとっかかりが必要だからという背景もある。 しかし、美しさや単純さは主観的な価値観であり、物理法則とは無関係だ。科学は芸術ではないし、人間の自然さの感覚に沿う理由も存在しない。ではなぜ科学では「自然さ」や「美しさ」が重視されているのだろうか。書『数学に魅せられて、科学を見失う』は、まさにそうした「美しさ」と「物理学」を

    物理学に美しさは必要か? という根本的な問題提起──『数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠』 - 基本読書
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    ad2217 2021/04/18
    「ストリング理論は科学か」なども。
  • サイバーパンクのすべてが内包されているかのような傑作──『サイバーパンク2077』 - 基本読書

    【PS4】サイバーパンク2077 発売日: 2020/12/10メディア: Video Game『サイバーパンク2077』が発売された。もう何年待ったことか。幾度もの延期を繰り返し、ようやくマスターアップしたかと思いきやまさかのそこから再度の延期を繰り返し、と出る前から話題沸騰。そしていざ出てからも、バグがあまりに多すぎてドタバタの返金受付、PS Storeからの削除と悪い意味で話題がたえない。 めちゃくちゃな注目度 だがそれだけの話題が巻き起こるのも事前注目の高さ故。開発会社のCD PROJEKT REDのウィッチャーシリーズは世界累計販売数が5000万という異次元の売れ方をし、このサイバーパンクについても事前予約だけで800万の売上を誇る(デジタル74%、物理26%)。その期待はただごとではないし、ここまで世界のゲーマーが盛り上がる自体がこれから先あるのだろうかというレベルで盛り

    サイバーパンクのすべてが内包されているかのような傑作──『サイバーパンク2077』 - 基本読書
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    ad2217 2020/12/22
    バグも無いようじゃ、サイバーパンクとは言えまいて。
  • 日々イノベーションが起こっているのに、多くの人が将来に悲観的なのはなぜなのか──『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス』 - 基本読書

    テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス 作者:カール・B・フレイ発売日: 2020/09/18メディア: Kindle版昨今世を賑わしているのは、AIが人間の労働を代替してしまうがゆえに、どんどん人は解雇され仕事につけなくなってしまう、という不安や恐怖である。映画館のチケット発券が今ではほぼ無人化され、スーパーの品物の発注も人間からシステムに切り替わっている状況だから、AIによって(中にはAIじゃなくてただの自動化も多いが)人間の労働が削減されていくのは、実感のレベルでみなわかっていることだろう。 だが、これと同じことは産業革命の時代にも起こっている。機械化された工場が家庭内手工業に取って代わり、中程度の賃金の仕事はどんどんなくなった。工場経営者の資産は増え、逆にそれまで工場で働くためにスキルを最適化させてきたものはそれまでより賃金の劣る仕事につかざるを得なくなったせいで、格

    日々イノベーションが起こっているのに、多くの人が将来に悲観的なのはなぜなのか──『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス』 - 基本読書
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    ad2217 2020/11/03
    イノベーションは儲かる分野でしか起こらない。二酸化炭素排出量削減は不可能なのに、每日のように二酸化炭素の排出量を減らさないと大変なことになると脅かすからさ。
  • 続きがでなくて悲しかった最近のSFたち - 基本読書

    25日発売のSFマガジン2020年10月号、ハヤカワ文庫SF50周年号で、50周年を記念して渡邊利道さん、鳴庭真人さんと僕の3人で座談会をやっています。 SFマガジン 2020年 10 月号 発売日: 2020/08/25メディア: 雑誌あまり明確なテーマはなくざっくばらんに最近のハヤカワ文庫SFや創元SF文庫について話そう、といったかんじで楽しく話したんですが、その座談会に備えて近年(5年ぐらい)のラインナップを見返したり、どのジャンルが何冊ぐらい出ているのかを数えていたら、「そういえばこれ続きが結局出なかったな……」とか、「というかなんで出なかったんだよ!!」と怨念が蘇ってきたので、供養代わりに記事にしようかと思います。ちなみに早川の編集さんにはその場で続きを出せ! といってます。 ラメズ・ナム『ネクサス(上・下)』 ネクサス(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者:ラメズ ナム発売日: 2

    続きがでなくて悲しかった最近のSFたち - 基本読書
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    ad2217 2020/08/26
    若い人は作者の死や出版事情を恐れ、老人は自分の死やボケを恐れる。
  • ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書

    さらば、神よ 科学こそが道を作る 作者:リチャード ドーキンス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版この『さらば、神よ』はリチャード・ドーキンスによる無神論者になるためのビギナーズガイドである。原題は「Outgrowing God A Beginner's Guide」で「outgrowing」は成長する、卒業する程度の意味を持っているので、ニュアンス的には神からの卒業、といった感じか。尾崎豊か。ドーキンスはもともと『神は妄想である』の中でかなり攻撃的に宗教や神概念を攻撃していた、筋金入りの無神論者だ。 『神は妄想である』を読んだときは「言いたいこたわかるけどそんなに攻撃的に言ったって聞き入れられないでしょ」と思っていた。だが、書はさすがにかなりの年月も経って、ドーキンスもそんな姿勢じゃ伝わらないと反省したのか、「あのね、聖書とかに書いてあること、よく読めばわかると思う

    ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書
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    ad2217 2020/07/19
    さらば、ミームよ。
  • 異世界からの”帰還後に”苦悩を抱き続ける少女たち──『不思議の国の少女たち』 - 基本読書

    不思議の国の少女たち (創元推理文庫) 作者: ショーニン・マグワイア,原島文世出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/10/31メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『不思議の国の少女たち』とは不思議な題名だが、読み始めてすぐに納得がいった。これは「不思議の国」や「ナルニア国」といったファンタジックな世界から”帰還した後”の少年少女たちが集まる全寮制の学校での物語なのだ。子供たちは異世界で大冒険を成し遂げた後、さまざまな理由によって元の世界へと帰還する。そして、その時の経験を大人たちに語るが、まずもってその内容が正しく理解されることはない。 大人からすればそれは子供にありがちな幻想的な誇大妄想、あるいは何らかの理由によって家出した時の、精神的トラウマによるショック症状にしか捉えられないからだ。そうした子供たちを救うために、学校は存在する。『入学するかもしれない子どもたちにと

    異世界からの”帰還後に”苦悩を抱き続ける少女たち──『不思議の国の少女たち』 - 基本読書
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    ad2217 2018/11/14
    ラノベの定義がなんであれ、こういう作品は、ラノベではないと私は断言する。これは「大人」の書く話だ。読み手はともかく。
  • 科学とSFが交わる刺激的な場所──『広い宇宙に地球人しか見当たらない75の理由』 - 基本読書

    広い宇宙に地球人しか見当たらない75の理由 作者: スティーヴン・ウェッブ出版社/メーカー: 青土社発売日: 2018/05/25メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見るなぜこの宇宙には我々しかいないのか。いったいみんなはどこにいるのか? 書『広い宇宙に地球人しか見当たらない75の理由』はそんな問いかけに対して75もの解答と、それに対するあーでもないこーでもないという議論を載せたものである。我々は我々以外のみんなに出会ったことがないので、地球外知的生命体に対して、究極的にはいるかもしれないしいないかもしれないというあやふやな形でしか語ることができない。だが想像を広げることはできる。根拠となる数字をあげ、具体的にどれ程の可能性で”宇宙人”がいるのかを推定することもできる。 フェルミのパラドックスを論じることは、科学とSFが交わる刺激的なところに位置するものな

    科学とSFが交わる刺激的な場所──『広い宇宙に地球人しか見当たらない75の理由』 - 基本読書
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    ad2217 2018/06/11
    視野狭窄
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