食の細い人には縁のない場所。それは「食べ放題」の店である。食べ放題に臨むにあたり、もっとも大切にしなければならないこと。それは「元を取る」ということだ。しかし、食の細い人間には食べ放題特有の「絶対に元を取ってやる!」という気概は荷が重すぎる。なにせあまり食べられないのだから。 筆者は身長180cm、体重58.5kg(原稿執筆時)、朝は食べない、昼はサンドイッチとおにぎり、夜はハイボールと塩辛。そう、少食男子である。 「なぜ量を食べられるというだけで奴らは得をするのだ!我々には食の娯楽を享受する権利はないのか!」 酷暑も終わりに近づいた秋の夜、突如『熱闘甲子園』ばりに熱くなってしまった私、今なら大阪桐蔭高校のレギュラーになれそうな気がする。そして次の日、筆者は1人で食べ放題の店に突撃するのであった……。 老若男女に愛される「かっぱ寿司」が、「かっぱ寿司の食べホー」なる食べ放題を開催しているら