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ブックマーク / blog.livedoor.jp/yamasitayu (5)

  • 小塚荘一郎『AIの時代と法』(岩波新書) 10点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    12月9 小塚荘一郎『AIの時代と法』(岩波新書) 10点 カテゴリ:社会10点 今年始まった「仮面ライダーゼロワン」のテーマがAIであることからもわかるように、「AIが世界を変える」というのは人口に膾炙する話となっていますが、では、実際に社会はどのように変わるのでしょうか? AI以外にもさまざまな情報技術の発達と相まって、「第4次産業革命」とか「ソサエティ5.0」などの言葉が飛び交い、世界の姿が一変するようにも言われますが、同時に「出先からスマホでエアコンを動かすこと」や「スマートスピーカーに洗剤が切れたと話しかけると洗剤が届くこと」のどこに世界の変化があるのか? と思うこともあります。  書は今後起こりうる世界の変化を「法」の観点から見ています。「法」と聞くと身構える人も多いでしょうが、「法」という固定された観点から見ることで、今起きている、そしてこれから起こる変化をかえってわかりや

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    advblog 2019/12/10
  • 野口旭『アベノミクスが変えた日本経済』(ちくま新書) 7点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    4月28 野口旭『アベノミクスが変えた日経済』(ちくま新書) 7点 カテゴリ:政治・経済 雇用の改善や株価の上昇をもたらしながら、物価目標が未達成となっているアベノミクス。安倍政権をめぐる党派的な対立が激しいこともあって、その評価は大きく割れているのが現状です。 著者はいわゆる「リフレ派」の一人とされる人物で、アベノミクスを評価する立場の人ですが、「日経済が縮小均衡に陥った責任の大部分は、明らかに民主党よりも自民党にあるといえる」(22p)と述べるなど、全体的に党派性をあまり感じさせない理論的な筆致で書かれています。 目次は以下の通り。 第1章 アベノミクスとは何だったのか 第2章 世界大不況とアベノミクス 第3章 異次元金融緩和政策の真実 第4章 雇用政策としてのアベノミクス 第5章 経済政策における緊縮と反繁縮 バブル崩壊以後、日は「失われた20年」ともいわれる経済の低迷に苦しみ

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    advblog 2018/04/29
  • 遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    11月2 遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書) 9点 カテゴリ:政治・経済9点 ギリシャ危機に難民危機にウクライナ危機にイギリスのEU離脱と、絶え間ない危機に見舞われているEUですが、その危機は外部からEUを襲っているのか?、それともEU内部にあった問題が今になって噴出しているのか?、現在のヨーロッパの危機を概観しつつ、この根的な問題にも答えようとしているになります。 著者は2013年に『統合の終焉』(岩波書店)というを出しています。このはEUの歴史を読み解きつつ、2013年以降に起こった問題にも適用できるEUの問題点を分析してみせた大変面白いなのですが、いかんせん500ページ近いボリュームと3800円+税の価格、なかなか普通の人が手に取れるものではなかったと思います(価格に関しては内容とボリュームを考えればむしろ安いと思いますが)。 そんな大作の『統合の終焉』で取り出されたEU分

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    advblog 2016/11/03
  • 高田博行『ヒトラー演説』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    7月5 高田博行『ヒトラー演説』(中公新書) 8点 カテゴリ:歴史・宗教8点 著者は近現代のドイツ語史を専攻とする言語学よりの人で、帯には「25年間150万語の演説データから扇動政治家の実像に迫る」との文句。 ヒトラーの代表的な演説をとり上げてそのレトリックに迫るようなかと思いましたが、演説家、そして政治家としてのヒトラーを時代ごとに追う内容で、思ったよりも伝記的な色彩の強いでした。 ですから、ヒトラーのことをある程度知っている人には少しまだるっこしい部分もあるかもしれません。ただ、最後まで読むとヒトラーの演説の一番のキーポイントが浮かび上がるちょっと凝った構成になっています。 目次は以下の通りです。 序章 遅れた国家統一 第1章 ビアホールに響く演説―一九一九~二四 第2章 待機する演説―一九二五~二八 第3章 集票する演説―一九二八~三二 第4章 国民を管理する演説―一九三三~三四

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    advblog 2014/07/06
  • 片岡剛士『アベノミクスのゆくえ』(光文社新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    4月25 片岡剛士『アベノミクスのゆくえ』(光文社新書) 9点 カテゴリ:政治・経済9点 前作『円のゆくえを問いなおす』(ちくま新書)でも丁寧で鋭い分析を見せていた片岡剛士の新刊は新書における「アベノミクス分析・一番乗り」のにして、 しばらくこれで十分だろうと思わせる。前作は、安達誠司『円高の正体』(光文社新書)とやや内容がかぶっていて遅れを取った感じもなくはなかったのです が、今作は出版のタイミングも内容も申し分ないと思います。 「アベノミクス」は、「大胆な金融緩和」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」の「3の矢」からなっており、その中でも注目が集まっているのが、新しく総裁に就任した黒田東彦総裁による「異次元緩和」とも呼ばれる「大胆な金融緩和」です。 実際、この「大胆な金融緩和」が「円安・株高」の流れをつくり出し、経済に明るい展望をもたらしていますが、この政策に対

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    advblog 2013/04/25
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