前々回の 「東アジア航空網に新時代、訪日客増大の本当の理由は地方路線の大拡充」 では、昨年1年間で国際定期便が4倍増になった富士山静岡空港や、LCC(格安航空会社)比率が3割を超えた関西国際空港の事例を紹介しながら、東アジアでいま起きている航空網の拡充が、2015年に2000万人まであとわずかに迫る訪日外国人旅行市場の大躍進の理由だったことを明らかにした。今回はその続き。 背景にアジア各国とのオープンスカイ協定 では、いつ頃からこうした動きは起きていたのだろうか。 その発端は、2010年10月の米国との航空便の路線や発着枠、便数を自由化させるオープンスカイ協定の締結だった。だが、今日ほどの盛況を迎えることになるのは、それ以降、アジア各国と同様の協定を一気に進めたことにある。 2010年以降の主なアジアのオープンスカイ協定締結国・地域 2010年 韓国 2011年 シンガポール、マレーシ