横断幕を掲げながらデモ行進を行う、北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさんの両親、横田夫妻(中央)ら=10日午後、東京都千代田区(矢島康弘撮影) 拉致被害者の家族らと菅直人首相の面会は、家族らの抗議デモと政府への要請文提出に合わせ、急遽(きゅうきょ)設定されたものだ。家族が6年ぶりのデモに及んだのは、民主党政権になって全く事態が動いていないことに対する憤りと、「拉致問題が置いてきぼりにされてしまう」との焦燥感からだった。 面会で「皆さんの気持ちを受け止める。家族の怒りを思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と北朝鮮に圧力を強めていくことを約束した首相。胸には拉致問題への取り組みを示す「ブルーリボン」のバッジを付けていたが、増元るみ子さん=拉致当時(24)=の弟で家族会事務局長の照明さん(54)は「菅さんがバッジを付けるのは初めて見た」。 首相が面会を検討し始めたのはわずか2日前。8日の閣僚の