新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプレスリリース 世界初の「RISC-V向けの包括的なソフト開発環境の実現に成功」というが、世界初なのは、RISC-V向けのソフトウェア開発環境ではなく、「包括的な」ソフトウェア開発環境のことのようだ。どこが「包括的」なのか、筆者が考察してみた。 プレスリリースを出すときに、そのタイトルに「世界初」と銘打つのは常とう手段である。「二番煎じ(せんじ)」と銘打つことはありえないから当然だが。そこでプレスリリースを出す側としては、「世界初」と銘打つための根拠がほしい。何らかの客観的な指標でダントツの数字をたたき出しているのが一番だ。 しかし、そんな明朗な指標がないことは多い、というか普通である。そこで担当者としては、何とか根拠をひねり出すのだ。否定できない達成項目をあれこれ「AND」で結合した合わせ技で一本という感じである。 ただ、そういう場合「客観
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