瀬古 博子 2011年5月4日 水曜日 キーワード:メディア 食中毒 「集団食中毒で男児死亡、生肉のユッケが原因」、「生食用でない肉をユッケに」、「別の焼肉店でも男児死亡…加熱用肉を生食提供」・・・。 富山県と福井県で起きた食中毒に関する新聞記事ですが、「生食用」に言及した見出しには違和感を覚えました。今回の問題で重要なことは、「どんな肉でも生食は食中毒の原因となりうる」ことではないでしょうか。 腸管出血性大腸菌による食中毒と肉の生食について、5つのポイントを示します。 (1)腸管出血性大腸菌は、牛の腸管などに存在しています 腸管出血性大腸菌O157の場合、と畜場に運ばれてくる牛の保菌率は10%を超える状況とされています。牛は、腸管出血性大腸菌を保菌していても症状を出さないのです。 (2)生食用牛肉、牛レバーの出荷実績はありません(2008年度) 生食用と表示され市販されていた牛レバーにつ