ブックマーク / www.akishobo.com (3)

  • メメントモリ・ジャーニー - ガーナ棺桶紀行(2) ポテトチップス・コフィン | ウェブマガジン「あき地」

    わたしは4人姉妹の三女として生を享けたが、長女と次女がひとつ違いで生まれたあと、8年の空白を経てメレ山家に現れた小さき者だったので、たいへん愛された。特にわたしに懐かれたいと望んだのが、同居していた父方の祖母だった。 小学校が終わると、図書館で借りたを持って祖母の部屋に入りこみ、窓際に置かれた昭和っぽい白いカバーシーツがかかったソファに座った。そうすると、祖母が棚からおやつを出してくる。わたしはとりわけ、今も昔も変わらない味・カルビーのポテトチップスうすしお味に耽溺していた。 子育てに責任のない祖父母が孫をベタベタに甘やかす様に親が目くじらを立てるというのはよくある話だが、わたしの家のそれはだいぶ苛烈だった。わたしは幼稚園に上がる前から、先取りして何冊ものドリルを解かされていた。勉強の時間になると、母が探しにやってくる。その際にお菓子を与えられているのが見つかるとゲンコツで怒られるのが分

    メメントモリ・ジャーニー - ガーナ棺桶紀行(2) ポテトチップス・コフィン | ウェブマガジン「あき地」
  • メメントモリ・ジャーニー - 生者と死者の島 | ウェブマガジン「あき地」

    月桃(ゲットウ)という花が好きだ。沖縄島や八重山諸島では、家の軒先や空き地に当たり前のように生えている雑草めいた植物である。花が出るときは細長く丸まって固く閉じた葉の先が次第にゆるみ、2列に並んだ蕾の房が出てくるが、ひとつひとつはらっきょうの甘酢漬けに似ている。先端がほんのりとピンク色に染まっていて、なんだかやけにセクシーだ。やがてじょうご型に開き、赤と黄のだんだら模様の唇弁をのぞかせる。葉からは爽やかな香りの精油が取れる。 世間様が移動する時期に動き回るのもお金がかかるし、ちょっとした旅行ならふつうの週末に有休をつけて三連休にするほうが何かと楽だ。ゴールデンウィークはどこにも行かなくてもいいかなと思っていたが、この狭い部屋で、二度寝とネットサーフィンの無限ループをどれだけ繰り返してしまうことかと考えると、ぞっとしないものがある。 連休のひと月前のある夜、酔っぱらった勢いで軒先の花々にわ

    メメントモリ・ジャーニー - 生者と死者の島 | ウェブマガジン「あき地」
    agrisearch
    agrisearch 2015/09/17
    「西表島には3日しかいなかったが、ものすごく濃密な日々だった。月桃の花を嗅ぎまわるのはもちろん、フェリーで毎日、船浮(ふなうき)集落に渡った。」
  • メメントモリ・ジャーニー - メレ山メレ子 × 岸政彦「これが自由だ」――『メメントモリ・ジャーニー』刊行記念対談 | ウェブマガジン「あき地」

    イベントタイトルの「これが自由だ」は、岸さんは『メメモジャ』の連載第1回を読まれてTwitterに書かれていたひとこと。岸さんとメレ山さんにとっての「自由」とは――この春から新たな生活をスタートさせた方もいらっしゃると思います。そんな方の背中をそっと押してくれるような、人生における自由についてのお二人のお話です。 【ゲスト・岸政彦さんプロフィール】 岸政彦(きし・まさひこ) 社会学者。1967年生まれ、大阪在住。沖縄社会論、生活史方法論などを研究。主な書著に『同化と他者化──戦後沖縄の土就職者たち』(ナカニシヤ出版)、『街の人生』(勁草書房)、『断片的なものの社会学』(朝日出版社・紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞)、『質的社会調査の方法──他者の合理性の理解社会学』(有斐閣・共著)、『ビニール傘』(新潮社・第156回芥川賞候補)など。 岸政彦(以下、岸) いきなり題に入りますが、ぼくは

    メメントモリ・ジャーニー - メレ山メレ子 × 岸政彦「これが自由だ」――『メメントモリ・ジャーニー』刊行記念対談 | ウェブマガジン「あき地」
    agrisearch
    agrisearch 2015/09/17
    大阪市立自然史博物館を拠点に活動するサークル「なにわホネホネ団」
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