たった一種類の害虫、アブラムシを根絶するために、東京の青梅市で今年4月からネオニコチノイド農薬(以下ネオニコ)の大量散布が始まった。 青梅の梅林はこの地域の観光名物である。2009年にそこの梅の木にわが国ではじめてプラムポックスウイルス(PPV)が確認された。このウイルスはアブラムシが媒介するとされ、東京都と農林水産省はこのウイルスの全国的な広がりを防止するためにアブラムシの根絶作戦を始めた。 青梅市の梅の公園「吉野梅郷」の1266本の梅はすべて伐採され、09年から12年、農家や植え木などの梅の木が約2万6000本伐採された。早期の梅の再植栽に向けて、地域住民が国にさらなる対策を要請したこともあり、住宅地にある梅の木などに今年からネオニコ散布が開始された。 ネオニコは欧米ではミツバチだけでなく生態系に大打撃を与え、子どもの脳神経発達にも悪影響を与える可能性が指摘されている。欧州連合(EU)
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