ブックマーク / www.kumamoto-u.ac.jp (6)

  • 南九州最古のイネ発見 鹿児島県志布志市小迫遺跡出土土器包埋炭化イネの年代測定結果

    <研究成果の概要> 熊大学大学院人文社会科学研究部附属国際人文社会科学研究センター・小畑弘己教授らの研究グループは日考古学協会発行の研究雑誌『日考古学』54号(2022年5月18日刊行)誌上において、鹿児島県志布志市小迫(こざこ)遺跡出土土器から検出した炭化イネの炭素年代値が南九州地方で最も古いことを明らかにしました。この年代値は、北部九州地方から南九州地方までの稲作伝播の時間差が200~300年間であるという従来説に対し、30年間というきわめて短い時間であったという、驚くべき内容であり、今後、稲作伝播や各地における農耕化過程を見直す成果といえます。 <研究の背景> これまでの日考古学の定説によると、イネやアワ・キビなどの穀物栽培は、中国大陸に起源をもち、朝鮮半島の青銅器文化を通じて、弥生時代早期(2790-2710 14C BP)に日に伝わったと考えられてきました。弥生時代の最

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    agrisearch 2023/10/12
    2022/5/23
  • 縄文時代の穀物栽培を立証 最新科学による縄文時代晩期末・江辻SX-1段階の大陸系穀物(イネ・アワ・キビ)流入を証明

    <研究の内容> 熊大学大学院人文社会科学研究部の小畑弘己(おばた・ひろき)教授と北海道大学大学院文学研究院の國木田大(くにきた・だい)准教授は、英国の考古科学雑誌「Journal of Archaeological Science」に縄文時代末期にすでにイネやアワが渡来していたという論文を発表しました。研究はこれまで立証できなかった縄文時代における穀物の渡来と栽培を最新技術を用いて科学的に立証したもので、その結果は、論争中の弥生時代の開始年代のみでなく、弥生時代の定義そのものの見直しにも波及しかねない、学術上重要な研究成果といえます。 <研究の背景> これまでの日考古学の定説によると、わが国におけるイネやアワ・キビなどの穀物栽培は、弥生時代早期(2790―2710 14C BP)に始まるとされてきました。これらの穀物は中国大陸に起源をもち、朝鮮半島の青銅器文化を通じてわが国へ渡来した

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    agrisearch 2023/10/12
    2022/5/25 「土器包埋炭化物測定法」
  • 縄文時代(5000年前)に成立していた現代日本のゴキブリの棲み分け-縄文土器に残る卵鞘圧痕の研究からわかったこと-

    <研究の内容> 熊大学小畑弘己教授を中心とする研究グループは、縄文土器に残る卵鞘(らんしょう)圧痕からゴキブリの種を同定し、今からおよそ5300~4000年前の縄文時代中期~後期に、すでに現在の日におけるゴキブリの種分布(棲み分け)が成立していたとの研究成果を、令和4年8月30日に英国の考古科学雑誌「Journal of Archaeological Science: Reports」誌上で発表しました。 <研究の背景> 小畑教授らは、土器圧痕法と呼ばれる、土器の表面や土器粘土内から当時の生物の痕跡を探し出す手法を用いて、縄文時代の栽培植物や家屋害虫を検出する研究を続けてきました。2016年に、宮崎県宮崎市の野原(もとのばる)遺跡において、縄文土器の表面についたゴキブリの卵鞘の圧痕を発見しました※。 ※平成28年2月8日プレスリリース「縄文時代のゴキブリの卵を発見!」 https:/

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    agrisearch 2023/10/12
    2022/9/7 「鹿児島県・宮崎県出土品に残る卵鞘はクロゴキブリ、山梨県出土品に残る卵鞘はヤマトゴキブリのものであると同定しました」
  • 高齢者において、認知症に誤診されうる発達障害が存在することを世界に先駆けて報告

    【ポイント】 認知症専門外来を認知症疑いで受診した患者446名のうち、7名(1.6%)が発達障害ADHD)であったことが判明した。 先天的な疾患と考えられている発達障害が、加齢により後天的に顕在化する可能性があることが示唆された。 ADHDと診断された高齢患者の約半数が、治療薬により症状が改善した。 【概要説明】 熊大学病院神経精神科の佐々木博之特任助教、同大学大学院生命科学研究部神経精神医学講座の竹林 実教授らの研究グループは、認知症が疑われ熊大学病院の認知症専門外来に紹介された446名の患者について調査研究を行ったところ、7名(1.6%)の患者が認知症ではなく、発達障害の一つである注意欠陥多動性障害(ADHD)であったことを世界に先駆けて報告しました。このことにより、先天的な疾患と考えられている発達障害が、加齢により後天的に顕在化する新しい可能性が示唆されました。さらに、認知症と

    高齢者において、認知症に誤診されうる発達障害が存在することを世界に先駆けて報告
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    agrisearch 2022/12/13
    「ADHDと診断された高齢患者の約半数が、治療薬により症状が改善した」
  • 奄美大島の固有種アマミエビネの受粉生態を解明!

    【ポイント】 奄美大島の固有種で、絶滅危惧種でもあるアマミエビネ(ラン科)の受粉生態を 自然下で初めて調べました。 7年間にわたる野外調査から、種がオキナワヒゲナガハナバチただ1種に受粉を頼っていることを明らかにしました。 今回得られた知見をもとにして、今後も長きにわたって存続していけるよう種の生育地保全のあり方に関する提案も行いました。 【概要説明】 熊大学大学院先端科学研究部の杉浦直人准教授は、奄美大島の固有種で絶滅危惧種でもあるアマミエビネ(ラン科)の受粉生態を7年間(2015~2021年の3月)にわたって調査し、種が (1)花蜜を分泌しないこと、(2)その無蜜花を誤って訪れてしまうオキナワヒゲナガハナバチだけに受粉を頼っていること、(3)受粉に成功し、実を稔らせる花の割合(稔実率)は年によって変動するものの、一貫して低いことなどを初めて明らかにしました。 また、アマミエビネ

  • 森のシイやクリの花からアミンが放散し大気粒子の形成に関わっている

    【ポイント】 大気中に含まれる化学物質であるアミン類を採取・分析する手法を開発しました。 ナラ,カシ,シイ,クリなどの花は特有の匂いを放ちますが,これは花で生産されるあるアミン類の揮散によることを確認しました。 これらの樹々から揮散するアミンは分子内にアミノ基を2個有するジアミン類で,大気中でアミド化合物に変換されていることを発見しました。 ジアミン類やアミド化合物は水蒸気や酸の分子と結合しやすく,大気粒子の卵である「新粒子」や有機物が取り込まれ反応して生成する「二次有機粒子」の形成に寄与していることが示唆されました。 【概要説明】 熊大学大学院先端科学研究部(理学系)の戸田敬教授の研究グループは,大気中に含まれるアミン類を採取・分析する手法を開発し,春から初夏の森にアミノ基を2個分子内に持つジアミン類が存在し,大気粒子の形成に携わっていることを示しました。アミンはごく微量でも大気粒子を

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