世界の中高生らが科学の実力を競う国際科学オリンピックが、理数系の人材を発掘、育成する大会として注目されている。 数学、物理、情報など7分野別に日本代表を選抜する国内大会の参加者は昨年度、計1万6000人を超えた。科学技術立国の将来を担う若者たちを追う。 コンピューター専攻の大学生でも難解 7月中旬、台湾・台北市で開かれた国際情報五輪。100台以上のパソコンが並ぶ会場で、日本代表の私立開成中3年、高谷悠太君(15)が、他国代表の中高生らとともに画面に向かった。 台湾の幹線道路沿いに並ぶn個の都市をd日間で巡る場合、各都市の観光名所を最も効率よく訪れるコースを見つけるプログラムを作成せよ――。 1日5時間の制限時間内に、こうした問題を3問解く。コンピューターが効率的に正しい答えを導き出せるプログラムになっているかがポイントだ。パソコンから解答を送信すると、即座に採点され、結果は画面で確認できる

