「お金による報酬」には限界がある ダン・アリエリー(以下、ダン):半導体メーカーのインテルで、ある実験を行いました。この工場では、従業員が4日働き、4日休んでいます。仕事の日は勤務時間がとても長く、1日12時間働きます。インテルの人事部の人たちは、こう考えました。 「4日休んだ後に仕事に戻ったら、うれしいわけがない。おそらくまだ休み気分を引きずっているから、その日には目標を与えよう。例えば半導体を1300個作る。そして目標を達成できたらボーナスを30ドル与えよう」と。2日目は目標もボーナスもなし、3日目も目標もボーナスもなし、4日目も何もなし。それから、また4日休んだら、仕事に戻った初日に目標とボーナスがある、という仕組みです。 この話を聞いたとき、なかなか面白いと思いました。ボーナスがある日とない日があるからです。人はボーナスをもらえないとき、ボーナスの余韻があるから、グッドウィル(善意
![「人はお金で動く」と信じる人の決定的な誤解](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/08d9c5e3e6ddb3f3f31d044c7ba3fcf2f97bf82c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fe%2Ff%2F1200w%2Fimg_effc05d41a91abe61aae77cdcbae5cd5334293.jpg)