東シナ海を望む長崎市樫山地区にある小高い山「赤岳」。その麓にある天福寺に1978年、少し離れた地区に住む人々が訪れた。寺は貧しく、本堂の床は抜け落ちそうで、天井から雪が舞い込むありさま。お布施の収入は月6万円ほどしかなく、檀家に改築費用を募っている最中だった。 訪れた住人たちは約400万円もの寄付を申し出た。ただ、仏教徒ではないという。 「私たちは潜伏キリシタンの子孫です。お寺のおかげで信仰と命をつなぐことができました。少しでも恩返しがしたい」 1688年に建立された天福寺は曹洞宗のお寺。にもかかわらず、キリスト教が禁止され、厳しい取り締まりがあった江戸時代に、危険を冒して潜伏キリシタンを檀家として受け入れ、積極的にかくまっていた歴史がある。 「数百年後の恩返し」はあまりに突然だった。申し出を受けた住職は驚くと同時に、ある仏語が浮かび、恐ろしくもなったという。(共同通信=下江祐成)
NHKは1日、記者が作成した取材の企画案や関連の取材メモなどが記された文書が、インターネット上に流出したと発表した。NHKが流出経路を調査したところ、子会社が契約している30代の派遣スタッフが流出させたことを認めたという。同日、NHKは会見し、リスクマネジメント室の小形修一室長が「取材対象者や視聴者の信頼を損なうあってはならないこと」と謝罪した。 NHKによると、流出した文書は、首都圏局の記者が作成したもの。ネットの誹謗(ひぼう)中傷の問題を取り上げる取材の企画概要が記載されたものと、関係者インタビューを文字起こししたものがあり、企画概要の方には「放送希望」「12月1日(金) 『首都圏ネットワーク』で5分程度」などと記載されていた。また、インタビューメモの文書は、都内の虐待や性暴力被害を受けた女性を支援する団体に、ネット上でかつて中傷を繰り返した「匿名男性」に対して行った一問一答などが、1
初閣議に臨む岸田文雄首相(中央)、林芳正外相(左)、高市早苗経済安全保障担当相=首相官邸で2022年8月10日午後7時7分、三浦研吾撮影 「身体検査、不十分内閣」。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を追及してきたジャーナリストの鈴木エイトさんは取材に、岸田文雄首相が10日に発足させた改造内閣をそう断じた。安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、世論の批判が強まる教団と自民党議員などとの関係。岸田首相は、当初想定の9月から前倒しして内閣改造・党役員人事を行い、教団や関連団体との関係を認めた7閣僚を交代させたが、改造後も、少なくとも同数の閣僚7人と党四役の1人が、教団などとの接点を持っていたことが判明した。刷新をアピールするもくろみは崩れたようだ。【金森崇之、田中裕之、安藤龍朗】 どこまで身体検査したのか 鈴木さんは「教団と関わりを持っていた閣僚の数は、内閣改造後も減っていない。今回の改造は、国
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岸田文雄首相が女性大臣の任命に際し、使った「女性ならではの感性」という言葉。時代錯誤的だと批判を集めましたが、作家の松田青子さんは、この言葉が「悪目立ち」してしまう社会に目を向けます。 悪気なく、無意識で使われる「女性ならでは」 「男性ならではの感性」という短い作品を2016年に発表しました。 その頃、エッセーやインタビューなどの依頼文で、「女性ならではの意見をぜひお聞かせください」「女性ならではの感性で」といったフレーズが書かれていたことが何度かあり、そういったメールが届くたびに違和感が深まりました。私は日常の中でいくつか同じような出来事が重なると、一つの事象として考える癖があります。なので当時、なぜこういったフレーズが枕詞(まくらことば)のように使われているのだろうと考えたのです。 言葉は枕詞として使われると、人を思考停止させてしまうところがあります。「女性ならではの感性で」と私に依頼
ウクライナ侵攻を続けるロシアで、人工妊娠中絶への規制が強まっている。米欧への対抗軸として「伝統的価値」重視の姿勢を強めるプーチン政権の方針に沿った動きで、ロシア正教会や有力政治家が同調する声を上げ、いち早く規制を導入した地域もある。 ロシア上院のオリガ・コビティディ議員は16日、「妊婦に対し説得したり提案したりして中絶に踏み切らせる行為を、罰するべきなのは明らかだ」と述べ、刑事罰の対象にすべきだと主張した。「ロシアでは大家族が社会生活の規範となり、女性は子どもを産みたいと思うべきだ」とも主張。妊婦の学生への優遇措置などを通じて、出生率の向上も期待できるとした。 カリーニングラード州議会も22日、中絶を勧めることなどを禁止する法案を可決した。法案の趣旨を「生命の自然な継続と子だくさんの否定、そして利己主義など、ロシア人には異質の破滅的なイデオロギーの広がりを阻止する」と説明。違反した場合は、
ロシア最高裁判所は11月30日、LGBTなど性的少数者の権利のための活動を過激派と認定し、ロシア国内での活動を禁止するとの決定を発表した。ロシアでは昨年、LGBTに関する情報の拡散を禁止する法律が成立するなど、性的少数者への抑圧が強まっている。 ロシア法務省は17日、LGBTに関する活動について「社会的、宗教的憎悪の扇動を含む過激主義の様々な兆候が確認された」として、同裁判所に過激派認定を求めて提訴していた。 インタファクス通信などによると、禁止の対象となったのは「国際的なLGBTの市民運動」で、性的少数者のためのあらゆる活動に携わる人が該当する可能性がある。裁判は非公開で行われ、LGBT団体の代理人は出席しなかったという。 今年7月には、性別の変更や性別適合手術を原則的に禁止する法律が成立。ロシアのプーチン大統領は特にウクライナ侵攻以降、「伝統的な家族観の価値」を繰り返し強調し、性的少数
「市民の図書館」開拓 初代の日野市立図書館長として、1960~70年代に貸し出し中心の市民のための公共図書館づくりを先駆者として実践した前川恒雄さんが10日、89歳で亡くなった。 日本図書館協会職員だった前川さんは65年、市立図書館のなかった日野市の図書館長に就任、バスを改造した移動図書館「ひまわり号」で活動を始めた。当時は館内での閲覧がサービスの中心だったが、「利用者に最も望まれている貸し出しが公共図書館の基本的なサービスだ」と主張した。2週間に1度回ってくる移動図書館は人気を集めた。 73年に市中央図書館が開館。障害者へのサービス、地域資料の収集を進めた。市助役になった77年には「市政図書室」を開いた。
出版して半年間は公共図書館での貸し出しを猶予するよう求めていた作家樋口毅宏さんの小説「雑司ケ谷R.I.P.」(新潮社)をめぐり、高崎市立図書館は、筆者の意向を尊重し、刊行から半年後の8月25日までは同書の購入・貸し出しをしないことを決めた。 同図書館は「要望に法的な強制力はないが、樋口氏の意向をできるだけ尊重したい」とする文章を、ホームページや館内に出した。今後、他の著者が同様のお願いをした場合は「個別にそれぞれ判断したい」という。 樋口さんは「読んでもらうのはうれしいが、作家も生活しなければならない」とし、「雑司ケ谷…」の巻末に異例の「貸し出し猶予」を求めるお願いを入れていた。新潮社の担当者は「猶予を発表したのは高崎市立図書館しか知らないが、他の図書館からも問い合わせがあった」と話す。
「図書館で貸し出されると本が売れなくなる」といった旨の話をする出版社の方がいて、それに対して反発する方(図書館関係者はもちろんだと思うけど出版社でも)がいる。実際のところどうなのか、ということで、資料を引っ張り出してきて、相関が「ある」とか「無い」とかそういう話になる。 感想も含めて業界関係者にも色んな「意見」はあると思うが、今ひとつスカっとしない。なぜかと言うと、「本が売れなくなったのは図書館のせいだ」という意見も、「いやいや、図書館が読書習慣を拡大することで本がもっと売れるんだ」という意見も、万人が見て文句なく納得できるような説得力のある資料や数字が出てこないからだろう。 では、どういう資料や数字があれば「図書館で貸し出されると本が売れなくなる」と思うのだろうか。今回はそれを考えてみたい。 と、その前に。自分はこれ、出版社でよくある「証明できない現実的な問題」のひとつだと思っている。働
NHKの報道に携わる職員が作成した取材の企画案や関連の取材メモなどが記された文書が外部に流出した可能性があることが、複数のNHK関係者への取材でわかった。X(旧ツイッター)では、流出したとみられる文書が拡散されており、複数のNHK関係者が朝日新聞の取材に「本物とみられる」と証言。取材で得た情報を報道目的以外で流出させた可能性があるとして調査をしている。 X上で拡散されている文書は、ネットの誹謗(ひぼう)中傷の問題を取り上げる取材の企画概要が記載されたものと、関係者インタビューを文字起こししたものがあり、いずれも「文書種別」の項目に「連絡メール」と記載されていた。また企画概要には「放送希望」「12月1日 『首都圏ネットワーク』で5分程度」とも書かれていた。 NHK関係者は「(文書の)仕様はNHKのもの」とした上で、こうした文書は、局内のネットワーク上に保管され、不特定多数の局員が閲覧できる状
国際オリンピック委員会(IOC)は29日、パリで理事会を開き、冬季五輪の開催地に2030年はフランスのアルプス地域、34年は米ユタ州ソルトレークシティーを選び、38年についてもスイスに絞り込んだ。 時には国威発揚を懸けて、多くの都市がこぞって五輪招致に名乗りを上げたのは今や昔のことだ。高騰する開催経費への懸念から立候補都市が減少。さらに冬季大会は、地球温暖化とともに雪不足で開催可能な場所が限られていく。そんな中でIOCが繰り出した「ウルトラC」は、候補地がIOCと特権的に交渉を進められる「優先的な対話」という枠組みだ。これにより、スイスの開催を開幕15年前に確保した。 「まさか、だった。こんなことになると想定した人は、日本中に誰もいない」。東京五輪の招致、運営に長く関わってきた関係者はこぼした。 五輪開催都市決定は長らく…
成田国際空港会社は11月30日、航空機の貨物の積み下ろしや地上走行中の機体の誘導、搭乗手続きなどの地上業務を担当する空港スタッフの人手不足の影響で、9月末時点で新規就航や増便に伴う週152便の乗り入れ希望のうち、3分の2の週101便にしか対応できなかったと発表した。 同空港で地上業務を担当する約10社への聞き取り調査で判明。各社は人手不足に加え、作業に必要な機材不足なども理由に挙げた。 空港会社の田村明比古社長は記者会見で「危機意識を持った。調整に努め、直近は状況が大幅に改善している」と説明した。 地上係員の不足は全国的に顕在化し、航空会社の増便や新規就航に対応できていない。国土交通省が聞き取り調査をした結果、全国の空港の地上係員数は2019年3月の2万6300人から23年9月には2万3700人に減った。【中村宰和】
夢枕獏さんと谷口ジローさんのコンビと言えば、「小説すばる」で1994年7月号より1997年6月号まで連載された山岳小説の金字塔『神々の山嶺』の漫画版が真っ先に思い浮かぶ。 圧倒的かつ精細な表現力で描かれたもうひとつの『神々の山嶺』は、原作小説同様に大きな賞賛を浴びた。 その後、『神々の山嶺』は実写映画やフランス製アニメにもなり、今もなお、世界中の多くのファンに支持され続けていることはご存じの通り。ほかにも数々の作品でコンビを組んだ盟友との知られざるエピソードや、名作の誕生秘話を夢枕獏さんが熱く語った。その模様をお届けする。 本日は「描くひと 谷口ジロー展」の会場となっております、こちら北九州市漫画ミュージアムのイベント会場をのぞかせていただきましたが、面白かったですね。 僕ね、SFを除けば小説より漫画の方が好きで、最近は読んでる量は漫画の方が多いんですよ。この頃、小説はなかなか読まなくなっ
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