【エルサレム=井上道夫】イスラエル入管当局は16日、ヨルダン経由でパレスチナ自治区を訪問しようとしたユダヤ系米国人で著名言語学者のノーム・チョムスキー氏(81)の入境を拒否した。 チョムスキー氏はイスラエルの占領政策に批判的な評論活動で知られる。同氏は滞在先のアンマンで17日、朝日新聞の電話取材に応じ、審査官から「イスラエルはあなたの言うことが気に入らない」などと言われたうえ、数時間にわたって尋問を受け、同行していた娘とともに入境を拒否されたという。 同氏はヨルダン川西岸のビル・ゼイト大学の招きでパレスチナ自治区ラマラなどに4日間滞在し、米国の外交政策についての講演や、ファイヤド・パレスチナ自治政府首相との面談を予定していた。